AGAの原理~発症のメカニズムとAGAの法則

AGAに悩まされている方は、AGAの原理や発症のメカニズムから確認することが大切です。そうすることで、なぜ薬で改善が期待できるのか理解できるでしょう。納得したうえで治療を受けられるため、薬の服用を続けやすくなるというメリットがあります。ここでは、AGAの原理や毛周期、発症のメカニズムなどについて詳しく解説します。

AGAの原理・発症のメカニズム

AGAの原理と発症のメカニズムは、複雑ではありません。知っておくことで、早く治療を始めるべき理由や、なぜ薬がAGAの改善に期待できるのかがわかります。

まずは毛髪の成長サイクルについて知ろう

髪は、一定のサイクルで発毛と成長、成長の休止、脱毛を繰り返しています。この髪の生え変わりのサイクルを毛周期といい、AGAのメカニズムにおいて重要なポイントとなります。

毛周期は、髪を作る毛包が成長するとともに、髪が長く太く育つ成長期、成長が止まる退行期、脱毛する休止期を繰り返しています。成長期は約2~6年、退行期は約2週間、休止期は約3~4ヶ月です。したがって、1本の髪の寿命は2年6ヶ月~6年6ヶ月程度ということになります。

1日に抜ける髪の本数は100本程度で、明らかに200本や300本といった本数が抜けているとAGAなどの脱毛症が心配されます。

AGAではジヒドロテストステロンが毛髪の成長を妨げる

AGAでは、男性ホルモンの一種「ジヒドロテストステロン」が成長期を短縮させて、髪がしっかり成長する前に抜け落ちるようになります。

男性ホルモンには様々な種類があり、人の体内で働く主な男性ホルモンはテストステロンです。ジヒドロテストステロンは5α-リダクターゼII型という酵素によって生産されます。ジヒドロテストステロンは、テストステロンよりも強い作用を持っており、より男性らしい身体を作る働きを持ちます。その影響によって起こるのがAGAです。

ちなみに、AGA治療薬のフィナステリドは、ジヒドロテストステロンを作る5α-リダクターゼII型の働きを阻害することでAGAの抑制が期待できる薬です。

AGAを引き起こす原因となるもの

AGAの主な原因はジヒドロテストステロンですが、他にも次のような要因でAGAのリスクが上がるといわれています。

・ストレス

ストレスは、血流に関わる自律神経を乱し、頭皮への血流を悪くしてしまいます。血液には、酸素と栄養が含まれており、全身の臓器や皮膚、筋肉などに届けられます。頭皮への血流が悪くなると、髪を育てるために必要不可欠な栄養が不足してしまい、AGAによる薄毛を助長してしまうのです。

ストレスを発散する方法は様々ですが、十分かつ良質な睡眠や適度な運動を心がけることが大切です。また、週に1回は好きなことをして過ごす時間を作るなど、ストレスマネージメントを心がけましょう。

・生活習慣

熟睡しているときには、あらゆる成長に関係する成長ホルモンが分泌されます。そのため、睡眠不足になるとAGAの問題が助長されてしまうのです。また、過度な飲酒も要因となります。アルコールを分解するときには、髪の成長に欠かせないアミノ酸や亜鉛が消費されるため、髪が栄養不足に陥るのです。

そして、運動不足は血液を全身へ送る働きを低下させるため、血流が悪くなり髪の栄養不足を招きます。喫煙も血管を収縮させて血流を悪化させるため、できれば禁煙しましょう。

・食生活

ビタミンやアミノ酸、亜鉛などは髪の成長に欠かせません。これらの栄養が不足することで、髪の成長が妨げられてしまいます。卵や貝類、レバーなどを意識的に摂るようにしましょう。

 

AGAの初期症状の現れ方

AGAに気づいたら、できるだけ早く治療を始めることが大切です。早期発見のためには、AGAの初期症状を把握しておく必要があります。

抜け毛が増える

AGAになると、成長期が短縮されるため、短期間で毛が抜け落ちるようになります。いつもよりも抜け毛が明らかに多い場合は、AGAなどの脱毛症を疑いましょう。髪を洗ったときに大量に抜けた場合、毛根が弱っている可能性もありますが、日中に抜けて髪に絡んでいた抜け毛が洗髪時に流れただけの可能性もあります。洗髪時の抜け毛だけでAGAと判断はできませんが、警戒しておいた方がいいでしょう。

毛髪にハリがなくなる

AGAで成長期が短縮されると、太く長く育つ前に抜けるようになります。そのため、細くてハリがない髪が目立つようになります。AGAが進行するにつれて、細くて短い髪が増え、そのような髪もすぐに抜けるようになるのです。これが部分的に繰り返されることで髪のボリュームが減ってしまいます。

AGAは生え際や頭頂部から進行するので、鏡で薄くなっているところがないか確認しましょう。以前よりも髪のハリがなくなり、部分的に薄くなってきた気がする場合は医師の診察を受けることをおすすめします。

 

AGAの進行の法則

AGAの進行の法則はある程度決まっています。AGAを引き起こすジヒドロテストステロンは、頭頂部と前頭部に作用します。そのため、前頭部のみ、頭頂部のみ、前頭部と頭頂部の両方のいずれかのパターンで進行するのです。

前頭部のみ

生え際が後退していき、いわゆるM字ハゲと呼ばれる状態になります。そのまま前頭部が後退していき、頭頂部まで広がっていきます。最終的に、側頭部と後頭部の髪だけが残ってしまうのです。ただし、AGAがどこまで進行するかには個人差があるため、頭頂部まで広がる前に進行が止まることもあります。

頭頂部のみ

頭頂部が薄くなっていき、やがて地肌が見えるようになります。後ろから見たときに目立ちますが、後頭部を見る機会が少ない人は発見が遅れがちです。また、周りに指摘してくれる人がいない場合も発見が遅れやすいため、洗髪時に頭頂部の髪が少なく感じた場合は合わせ鏡などで確認した方がいいでしょう。

なお、頭頂部の薄毛は帽子を被ることで隠せます。また、頭頂部の薄毛を隠すための人工毛などもあるため、気になる方は隠すようにしましょう。そのときに応じて適切に対処し、薄毛によるストレスでAGAを助長させないことが大切です。

前頭部と頭頂部の両方

前頭部と頭頂部の両方が薄くなっていく場合もあります。この場合は、前からも後ろからも人に見られるのが気になる方もいるでしょう。生え際については、前髪に隠れて気づきにくいこともあるため、頭頂部の異常に早く気づけるようにしたいところです。

また、前髪を上げて生え際が後退していないか小まめにチェックしましょう。前頭部と頭頂部が同時に薄くなれば、どちらかだけが薄くなってくる場合と比べて、前頭部と頭頂部が繋がるまでの期間が短くなります。大きなコンプレックスを抱える前に、クリニックを受診して治療を始めましょう。

 

まとめ

AGAは、前頭部と頭頂部が薄くなります。側頭部と後頭部は薄くなりませんが、これはジヒドロテストステロンが前頭部と頭頂部にしか作用しないためです。ジヒドロテストステロンは男性ホルモンの一種ですが、主な男性ホルモンのテストステロンよりも強力に作用し、その症状としてAGAが起こります。

AGAになると、毛周期の成長期が短縮されることで、弱々しいハリのない髪が増えるため、気になる方はできるだけ毎日髪の状態をチェックすることが大切です。早期発見できれば、薄毛が大きく進行する前に対処できる可能性があります。 前頭部と頭頂部が繋がるほどにまで進行してからでは、薬物療法を開始しても思うような効果を得ることは難しいでしょう。そうなると、自毛植毛やHARG療法といった高額の治療を検討することになるため、医療費を抑えるためにも早期発見が重要と言えます。