育毛剤に期待できる効果と育毛剤の選び方

薄毛対策に育毛剤を愛用している方は、育毛剤の効果や目的を理解した上で使っていますか?「育毛剤を使えばすぐに毛が生えてくるはず」と期待している方は要注意です。 そこで今回は、育毛剤として市販されている商品に期待できる効果を詳しく解説していきます。発毛剤との違いや効果別の種類についてもお伝えするので、育毛剤を適切に使う参考にしてください。

育毛剤の目的・期待できる効果

ではさっそく、育毛剤の目的や期待できる効果について確認していきましょう。

育毛剤の目的は頭皮環境を整えること

ドラッグストアなどで市販されている育毛剤の本来の目的・効果は、一言でいうと「頭皮環境を整える」というものです。

髪の毛が成長するにはタンパク質の元となるアミノ酸などの栄養が欠かせません。栄養は頭皮の毛細血管から毛根組織に供給されるので、血行が悪いなど頭皮が健全な状態でなければ栄養が行き渡らなくなってしまいます。 育毛剤の主な役割は、髪の毛が成長できるよう、頭皮や髪に栄養がきちんと届く土台をつくることにあります。そのため、育毛剤を使えば生えている髪は成長を促され、抜けにくくなるという予防効果が期待できます。 こ

の点においては厚生労働省でも一定の効果が認められているため、主に医薬部外品として分類されています。なお、「育毛剤」という名称は、認可された有効成分を主成分としていない商品では使うことができません。

育毛剤と発毛剤の違い

薄毛対策の商品としては育毛剤の他に「発毛剤」もありますが、この2つは目的や効果が異なるので注意が必要です。

育毛剤の役割は、生えている髪の毛の成長を促して抜けにくくするのに対し、発毛剤は「新たに毛を生えさせること」が目的となります。つまり、髪が抜け落ちてしまった部分の毛母細胞に働きかけて、新たな発毛を促進させるのです。

また、発毛剤は薄毛を改善する効果が認められた医薬品に分類されています。成分濃度や副作用のリスクなどの違いによって、医薬品の中でも種類が分かれますが、有効成分の濃度が高い発毛剤は医師の処方箋が必要です。濃度が低めの発毛剤であれば、薬局やドラッグストアで薬剤師の説明を受けた上で購入することができます。

このように、育毛剤と発毛剤には大きな違いがあります。育毛剤は、抜け毛を食い止めたい方や、髪の毛にコシやハリを与えたい方には適していますが、新しい髪を増やしたい方には不向きだということを認識しておきましょう。

 

効果別・育毛剤の種類

育毛剤は効果別にいくつかの種類に分けることができます。育毛剤に配合されている有効成分という視点から、育毛剤の効果についてもう少し細かくみていきましょう。

AGAの原因物質を抑える効果のあるもの

育毛剤の中には、男性に多い脱毛症AGAの原因物質とされる DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑えられるものがあります。 DHTは男性ホルモンの一種で、5αリダクターゼという酵素の働きによってつくられます。DHTには抜け毛を促進させる作用があるため、増加すると薄毛が進行してしまいます。

DHTを抑える育毛剤には、5αリダクターゼの働きを封じ込めてDHTがつくられないようにする成分が配合されています。5αリダクターゼの抑制効果が期待できる育毛剤配合成分としては、ヒオウギエキスやキャピキシルなどがあります。 医薬品に配合されている成分ほどの効果はありませんが、AGAの原因物質にアプローチできるので進行を遅らせることはできるでしょう。

頭皮の血行を促す効果のあるもの

頭皮の血行を促進させる効果のある育毛剤もポピュラーです。 頭皮の血行促進は、育毛に必要な栄養を行き渡らせるために有効なだけではなく、硬くなった頭皮をほぐす効果も期待できます。

運動不足やストレスなどの影響で血流が悪くなると、頭皮も硬くなりがちです。頭皮が硬くなると髪が栄養不足になり成長が阻害されるだけではなく、育毛剤などの成分が浸透しにくくなるという問題もあります。 市販の育毛剤に配合されている血行促進成分としては、センブリエキスやトウガラシチンキなどが挙げられます。

薄毛の原因物質にアプローチできる成分が配合されていても、血流が悪ければ塗っても患部にしっかり浸透しません。頭皮環境を整えたい方は、血行促進効果のある育毛剤を選びましょう。

皮脂の分泌を抑制する効果のあるもの

皮脂の分泌を抑える成分が配合された育毛剤もあります。 健全な頭皮環境を保つには適度な皮脂が必要ですが、分泌量が多すぎると毛穴が詰まって髪の毛の成長を阻害してしまいます。また、皮脂が酸化すると独特のにおいを放ち、かゆみを引き起こすこともあるので要注意です。

皮脂の分泌を抑える成分としては、ドクダミエキスやオドリコソウエキスなどがあります。 頭皮にある皮脂腺は顔の約3倍もあるので、特にべたつきやすい部位だと認識しておきましょう。

とはいえ、洗浄力の高いシャンプーでゴシゴシ洗うと必要な皮脂まで除去し、かえって皮脂の分泌量を増やしてしまうことがあります。 皮脂量は生活習慣を見直すことによっても改善できるので、育毛剤だけに頼らないようにしましょう。

 

AGAに効果的な育毛剤とは

最後に、AGAに対してより高い効果が期待できる育毛剤の特徴をご紹介します。

ミノキシジル配合のものは発毛効果が証明されている

ミノキシジルという成分が配合されている育毛剤は、育毛効果のみならず発毛効果も医学的に証明されています。 ミノキシジルは、もともと血圧を下げる医薬品として開発されていましたが、発毛を促す作用もみられたため、薄毛治療用の薬として開発し直されたものです。

効果のメカニズムとしては、毛根を包んでいる毛包という組織に直接作用して毛母細胞を活性化させ、発毛を促します。 ミノキシジルは日本皮膚科学会のガイドラインでも使用を推奨されている有効成分です。ミノキシジル配合の商品は、育毛剤でもあり発毛剤でもあるという位置づけですが、医師の処方箋が必要なく、薬剤師が常駐しているドラッグストアなどで入手できます。

t-フラバノンやアデノシン配合の育毛剤も試す価値あり

ミノキシジル以外では、t-フラバノンやアデノシンといった成分が配合されている育毛剤もおすすめです。 医学的に有効性を証明する根拠はまだ少ないですが、日本皮膚科学会のガイドラインでは、治療効果のない薬との比較においては優位性が認められたため、選択肢のひとつとして推奨しています。

また、副作用のリスクが低く、医薬品よりも入手しやすい医薬部外品なので、気軽に育毛剤を試したいという方に適しています。

 

まとめ

市販されている一般的な育毛剤に期待できる効果は、髪の毛の成長につながる頭皮環境を整えることです。 頭皮は髪の毛が育つ土壌のようなものなので、頭皮の血行が悪かったり、皮脂で毛穴が詰まっていたりすると育毛できなくなってしまいます。そのため、育毛剤には血行促進作用のある成分や皮脂の分泌を抑える成分などが配合されていて、髪が育ちやすい頭皮環境に近づけてくれます。

また、育毛剤の中には、AGA(男性型脱毛症)の原因物質DHTの産生を抑制する成分が配合されているものもあり、薄毛の進行を緩やかにする効果が期待できます。 基本的に、育毛剤には発毛剤のように新たに髪の毛を生えさせる効果はないものの、生えている髪の成長を促進させる作用があるため、薄毛予防に役立ちます。

なお、育毛効果だけではなく発毛効果のあるものを使いたい場合は、ミノキシジル配合の商品がおすすめです。ミノキシジルは発毛効果が証明された医薬成分のひとつで、医薬品に分類されます。 育毛剤と発毛剤の違いを踏まえ、自分に合った薄毛対策商品を選びましょう。