ハゲ改善は治療と生活習慣の見直しで! 抜け毛の改善方法

「ハゲは1日して成らず」。いきなりツルツルになることはなく、ほとんどの場合、毎日の抜け毛が重なって、次第に薄くなっていきます。その進行を少しでも食い止め、ハゲ状態を改善するためには、抜け毛をできる限り抑えることが大切です。治療と生活習慣の両面から、抜け毛を改善する方法をチェックしてみましょう。

ハゲ改善の第一歩はハゲの種類を知ることから

抜け毛の対策に良いとされることを、やみくもにやってもあまり効果は期待できません。大切なのはハゲの種類を知り、自分の抜け毛の原因に適した改善法に取り組むことです。

男性のハゲの原因(1)AGA

「AGA(男性型脱毛症)」は、思春期以降の大人の男性に最も多く見られる脱毛症です。全国でおよそ1,200万人がAGAと考えられ、治療などのケアを受けたことがある人はこのうち半数程度です。抜け毛、薄毛を起こすのは「DHT(ジヒドロテストステロン)」。男性ホルモンのテストステロンが「5α-リダクターゼ」という酵素と結びついてできる物質です。髪の毛を育てる細胞に作用して、髪の正常な成長サイクルを狂わせるので、長く、太い毛が育たないようになります。

症状は額の生え際か頭頂部、またはその両方から始まります。ゆっくりと進行するのが特徴で、次第に短く、細い毛が増えて、薄毛が目立つようになります。薄毛になっても、うぶ毛が生えているなら、毛を育てる細胞が残っていると考えられるので、諦めないことが大切です。

男性のハゲの原因(2)円形脱毛症

「円形脱毛症」は、ある日突然、円形や楕円形の脱毛が起こります。AGAが男性特有の脱毛なのに対して、円形脱毛症は男女の区別なく発症します。頭髪の一部分だけに起こるタイプと、脱毛部分が移動し広がるタイプがあり、毛が抜けた毛穴には毛根が残っていないこと、脱毛した部分が周囲よりややへこんでいることが特徴です。

現在のところ原因は明らかになっておらず、いくつかの説がありますが、自己免疫機能の異常が関係しているという説が有力です。脱毛部分が1か所で面積も狭い場合は、自然に治癒するケースもありますが、複数の脱毛部分がある、脱毛が長期間にわたっているという場合は、自然治癒は期待できず、治療を受ける必要があります。

男性のハゲの原因(3)脂漏性脱毛

「脂漏性皮膚炎」は、皮脂の異常分泌によって起こる脂漏性皮膚炎を原因とする脱毛症です。何らかの原因で皮脂が増え過ぎ、フケが毛穴にたまって髪の成長を阻害し、頭皮に炎症が起こります。これが脂漏性皮膚炎の状態。悪化すると、皮脂をエサに菌が繁殖して、炎症がいっそう悪化するケースもあります。

頭皮が赤く炎症を起こして、かゆくなり、次第に毛が抜け始める脂漏性脱毛の典型的な症状。皮脂の過剰な分泌を抑えたり、頭皮を清潔に保ったりすることで、症状を改善することが可能です。

 

種類別・ハゲを改善するための治療

ハゲの種類が違えば、改善を目指す治療も異なります。ここでは、ハゲのタイプごとの治療法を見てみましょう。

AGAの治療

AGAの治療では、飲み薬と外用薬を併用するのが一般的です。現在のところ、国内で使用が認められている飲み薬の成分は、「フェナステリド」と「デュタステリド」の2種類。どちらも、男性ホルモンと結びついてAGAの原因物質を作る「5α-リダクターゼ」の働きを阻害する作用が認められています。

フェナステリドは「プロペシア」、デュタステリドは「サガーロ」という名前で販売され、プロペシアにはジェネリック医薬品もあります。サガーロは2016年に販売が始まった新薬なので、ジェネリック医薬品はありませんが、プロペシアより強い効果が期待できるといわれています。

一方、AGAの外用薬の成分は「ミノキシジル」といい、国内では唯一大正製薬が「リアップ」の名称で市販しています。このほか、頭皮に髪の成長を促す成分を注射する「HARG(ハーグ)療法」などの治療法もあります。

円形脱毛症の治療

円形脱毛症の治療は、脱毛部分の広さや、発症してからの期間などによって決められます。「ステロイド局注療法」は、炎症を抑える作用があるステロイドを、脱毛部分に注射器で注入する治療法です。高い発毛効果が期待できますが、注射は痛みを伴い、注射した部分が陥没するという副作用が起こる場合もあります。

一方、皮膚に薬剤を塗って人為的にかぶれを起こさせ、免疫機能を正常に戻して発毛を促すのが「局所免疫療法」です。比較的重症のケースに適用されることが多く、およそ約9割もの人に発毛が見られるといわれています。このほか、ドライアイスや液体窒素などで脱毛部分を冷やす冷却療法や、紫外線、赤外線を当てる治療法もありますが、効果についての医学的根拠は乏しいのが現状です。

脂漏性脱毛の治療

脂漏性皮膚炎の治療は、ステロイドを用いた炎症の改善、抗真菌剤による細菌の殺菌、かゆみを抑える抗ヒスタミンの使用などが一般的です。また、皮脂の分泌を抑制するビタミンBが処方されることもあります。こうした治療に加えて、皮脂の過剰分泌につながる高カロリー高脂肪の食事の見直しや、毛穴を清潔に保つための正しいシャンプーなど、生活習慣の改善も重要です。

 

AGAによるハゲは生活習慣の見直しでも改善可能

AGAを原因とする抜け毛、薄毛は、男性ホルモンの影響で起こりますが、生活習慣を見直して、髪と頭皮を健康に保つ生活を実践することで改善が期待できます。

食生活の見直し

抜け毛を予防するためには、体のコンディションを良好に保つことが大切です。1日3食を規則正しく食べ、栄養バランスに注意してさまざまな栄養素を摂取しましょう。極端なダイエット、脂質や添加物が多く含まれる食事は、髪や頭皮の健康に悪影響を与えるので極力避けること。髪の主成分はケラチンというタンパク質なので、タンパク質の不足に注意して、ケラチンの合成に必要な亜鉛やビタミンB6を積極的に摂るとよいでしょう。

適度に運動する

適度な運動は髪と頭皮の健康維持に良い影響を与えます。運動不足になると、全身の血流が滞り気味になって頭皮の血行が悪化、髪の生育に必要な栄養や酸素が十分に届けられなくなります。また、運動不足によって起こる肥満やストレスの蓄積も、髪と頭皮の健康にとって決してよいものではありません。とはいえ、いきなり激しい運動をしようと思っても、運動がストレスになったり、体の故障につながったりすると大変です。手軽に行えて血行促進に効果が期待できる、ウォーキングやサイクリング、軽いジョギングといった有酸素運動を習慣にしましょう。

ストレスを溜めない

ストレスは体に悪いだけでなく、髪や頭皮にも悪影響を与えます。ストレスを感じると、自律神経のバランスが乱れて、全身の血液循環が悪化するおそれがあります。また、ストレスが蓄積すると、内臓の機能低下やホルモンバランスの乱れにもつながるので、自分なりの解消法を見つけて、ストレスを溜め込まないことが大切です。

質の良い睡眠を取る

肌の健康に質の良い睡眠が欠かせないように、充実した睡眠を取ることは髪と頭皮の健康のために欠かせません。育毛に関わる成長ホルモンは、入眠からおよそ3時間の深い眠りの間に分泌されるので、この3時間の睡眠を充実させることが大切です。快適に眠れるように寝室の環境を整えるとともに、眠りの質の低下につながる就寝前のスマホやゲーム、カフェイン摂取、アルコールはなるべく避けるようにしましょう。

 

まとめ

ハゲを改善するためには、抜け毛をできる限り減らすことが大切です。自分のハゲのタイプに合わせて、病院やクリニックで治療を受けるとともに、生活習慣を見直して、髪の成育や頭皮の健康維持に役立つ、ハゲ改善のための生活習慣を実践しましょう。大切なのは、できるだけ早期に改善対策を始めること。そして、根気よく続けることです。