ミノキシジルは生え際の薄毛にも効果ある?発毛メカニズムや発毛までの期間

市販の発毛剤に配合されているミノキシジル成分は、クリニックでも使われているほど、AGA治療では定番となっている医薬品成分です。多くは頭頂部の薄毛に用いられているようですが、生え際の薄毛に対しては効果があるのでしょうか。この記事では額がどんどん広くなっている人にとって見逃せない、生え際の薄毛とミノキシジルの相性について解説していきます。

生え際が薄い…ミノキシジルは効く?

生え際が薄いと感じたときに、ミノキシジル配合の発毛薬は頭頂部同様に効果を発揮してくれるのでしょうか。ミノキシジル配合の発毛薬は薄毛の人にとって頼りになる薬です。しかし発毛薬のテレビCMを見ても頭頂部に塗るシーンばかりで、生え際に用いるイメージはあまりありません。 生え際の薄毛に対してミノキシジルは頼れるのか、頭頂部との頭皮環境の違いやミノキシジルの作用にスポットを当てて見ていきましょう。

実は頭頂部ほど発毛に効果が期待できない生え際の薄毛

ミノキシジル成分は医学的にも薄毛に対する効果が確認されており、日本皮膚科学会のAGA治療ガイドラインでもミノキシジルを用いた治療が推奨されています。しかし、頭髪のどの部位でも同じような効果が得られる保証はなさそうです。

ミノキシジルを使った発毛の研究は頭頂部で効果を確かめています。生え際と頭頂部で比較を行っていないので、部位による効果の違いは明らかになっていません。生え際の頭皮環境が頭頂部と異なる点として、「薄毛を引き起こす要因となる5αリダクターゼの量が多い」「血管が少ない」「皮膚が固い」ことが知られており、このことから生え際は頭頂部よりも発毛させることが難しいとされています。

ミノキシジルの用い方は、生え際と頭頂部で変わりありませんので、頭皮環境の違いから効果に差が出てしまうことは覚えておきましょう。

ミノキシジルの発毛のメカニズム

ミノキシジルは3つの作用で発毛や育毛を促します。

1.毛髪の成長因子を増やす

毛髪の根本には毛乳頭という組織が存在します。ミノキシジルは毛乳頭に作用して成長因子の生産を活発にします。成長因子が増えることで、刺激を受けた毛母細胞は活発に分裂するようになり、健康的な毛髪を生み出せるようになります。

2.毛髪周辺の血流改善

毛髪が成長するには充分な酸素と栄養が必要になります。ミノキシジルには血管を広げる作用があるので、血流を良くして頭皮環境の改善を行います。

3.毛母細胞の寿命を長くする

体には古くなった細胞を新しい細胞に置き換える仕組みがあります。この仕組みにより全身は良い状態に保たれるのですが、毛髪において細胞の寿命が早くなってしまうと脱毛が増えることになります。ミノキシジルには細胞寿命を伸ばす働きがあり、これにより脱毛を防ぎ発毛を促していきます。

AGAが発症する仕組みはヘアサイクルの変化です。毛髪が成長する途中で抜けてしまうだけでなく、毛を生み出す毛包も縮小してしまうので薄毛が目立つようになるのです。ミノキシジルの3つの作用はヘアサイクルの乱れに繋がる要因を改善していくので、発毛が促されることとなり豊かな髪を取り戻せるのです。

 

ミノキシジルの生え際への効果が出るまでの期間

ミノキシジル配合の発毛剤は、使用開始してからどれくらいで効果を実感できるようになるものなのでしょうか。できることなら早めに効果が現れてほしいのが、薄毛に悩む人の本音ですよね。また、発毛したらどれくらいの期間で効果を持続できるのかも気になる点だと思います。それらの疑問点について、臨床試験のデータも踏まえて見ていきましょう。

効果が出るまでは4~6か月

ミノキシジルは発毛効果が実証されているものの、即効性があるわけではないので、効き目を実感するには短くても4ヶ月から6ヶ月の期間が必要です。

ミノキシジル成分が配合されている代表的な発毛剤にリアップがあります。リアップで行われた臨床試験では、1%のミノキシジル配合で6ヶ月以上、5%に増やしたものでも4ヶ月以上使用しなければ効果が現れなかったそうです。 生え際の場合は、毛髪が生えにくいという頭皮環境もあるので、これよりも時間がかかると思ってよいのではないでしょうか。

ただし、効果が現れるまで時間がかかるとはいえ、1%配合品で1年、5%配合品なら6ヶ月使用しても改善する様子がなければ医師や薬剤師に相談したほうがいいでしょう。

ミノキシジルの効果が持続する期間

ミノキシジルは使用を中断してしまうと効果が持続しません。ミノキシジルは発毛効果が実証され、AGAの治療薬として認可されたものではありますが、薄毛の根本原因をなくすものではないからです。あくまでも血流の改善を行い、毛乳頭や毛母細胞の働きを活性化させることで発毛を促すだけなので、使い続けなければその状態を維持することができません。使用を中断した時点から、徐々に元の悪い頭皮環境に戻っていきます。 効果は確かにあるが、良い状態をキープするには使い続けなければならないのがミノキシジルだと覚えておきましょう。

 

ミノキシジルが効かない!むしろ生え際が後退した…?

ミノキシジルを使い始めると脱毛が目立ったり、薄毛が進行したように感じたりすることがあります。これらについては正常な現象である場合と、薬の使い方が間違っている場合に分かれるので注意が必要です。また、AGA以外の脱毛症であった可能性もあります。ミノキシジルは購入時に薬剤師の指導が必要な一般用医薬品であるとはいえ、店頭で気軽に買って使えるものなので、使用中に少しでも違和感を覚えたならば医師に相談するようにしましょう。

ミノキシジルで初期脱毛は起こる?

ミノキシジルを用いた治療を開始して1ヶ月間くらいは抜け毛が増えることがありますが、この現象は「初期脱毛」と呼ばれるものです。

健康的な状態でも1日平均100本ほど毛髪は抜けるものですが、初期脱毛は多い人で1日平均300本以上抜けてしまうことがあるので驚く人は多いようです。しかし、初期脱毛は薬の効果が現れている印なので心配することはありません。 毛髪には成長と抜け毛を繰り返すヘアサイクルがあります。薄毛はヘアサイクルのうち、古い毛髪が新しく生まれる毛髪のために抜けていく期間(休止期)が長くなることで起こります。ミノキシジルによってヘアサイクルは正常な状態に戻され、長くなっていた休止期は一斉に毛髪を成長させる成長期に移ります。このときに頭皮に留まっていた古い毛髪が新しい毛髪によって押し出され、抜けていくのが初期脱毛のメカニズムになります。1ヶ月半ほどすれば落ち着いてくるので、不安がらずに過ごしましょう。 ただし、ここで説明した内容とは明らかに異なるパターンの抜け毛が起こるようならば、頭皮に何か副作用が現れた疑いがあるので、医師に相談してください。

ミノキシジルの使い方が正しくない可能性

もし、初期脱毛とは異なるパターンで抜け毛が増えたのならば、ミノキシジルの使い方が間違っている可能性があります。薬の説明書をよく読んで、使用方法について再確認してみましょう。 ミノキシジルは医薬品なので用法・用量を正しく守る必要があります。

日本では外用薬として認可されており、先発品のリアップのほか、さまざまな後発品が発売されるようになったので、製品ごとに指示されている用法・用量はしっかりと確認しましょう。 早く発毛したいからと、指示を守らずに多くの量や回数で塗布しても効果が高くなるようなことはありません。むしろ副作用が出てしまう可能性を高めてしまう結果に繋がるので焦りは禁物です。

AGA以外の脱毛症である可能性

ミノキシジルはAGAに対して効果が認められた成分であり、円形脱毛症など発症メカニズムが異なる脱毛症には効果がありません。 円形脱毛症は免疫機能の異常からくる脱毛と考えられており、ヘアサイクルの乱れで起こるAGAとはそもそも原因が異なります。そこにミノキシジルを用いても発毛に期待できないことは理解していただけると思います。 もし、ミノキシジルを用いても効果がなく、むしろ症状が進行するようならばAGA以外の脱毛症を疑って医師に相談してください。

 

まとめ

生え際の薄毛にミノキシジルは効果的かを見てきましたが、いかがだったでしょうか。生え際も頭頂部と同様にAGAの特徴となる部位ですが、頭皮環境の違いからミノキシジルの効果に差が出る可能性があるとわかりました。しかし発毛しにくいとはいえ、AGAであるならば生え際もミノキシジルの効果が現れることは確かです。頭頂部の薄毛ほど早い時期から効果を実感できるわけではありませんので、辛抱強く治療を続けていくことが大切です。生え際の薄毛に悩んでいる人は、ぜひこの記事を参考にして治療に取り組んでみてください。