プロペシアの副作用とは?がんや肝臓に影響があるって本当?

プロペシアを使用すると、がんのリスクが上がるとか肝臓が悪くなるといった噂がありますが、本当なのでしょうか?プロペシアに高い健康リスクがあるとすれば、不安で使えなくなりますよね。 そこで今回は、プロペシアによって現れる可能性がある副作用について解説します。安心して使うためにも、プロペシアの副作用についての疑問を解消しましょう。

プロペシアに副作用はある?

そもそも、プロペシアには副作用はあるのでしょうか。

薬には副作用がある

飲み薬などの医薬品には副作用があります。例えば、風邪薬を飲むと眠くなったり喉が渇いたりすることがありますが、風邪の症状を抑える作用(主作用)以外の働きを副作用といいます。

プロペシアの場合、主作用は男性型脱毛症(AGA)の進行を遅らせることで、それとは関係のない症状は副作用ということです。 使用する薬にどのような副作用があるかは、薬に添付されている説明書などに記載されていますが、必ずすべての副作用が現れるわけではありません。副作用が複数あっても、どの症状が現れるかは人によって異なりますし、症状の程度にも個人差があります。

プロペシアの副作用の頻度は低い

他の薬と同じようにプロペシアにも副作用がありますが、副作用の症状が現れる確率は低いといわれています。 副作用の発現率は症状によっても異なりますし、発症頻度が不明のものもありますが、プロペシアを服用して副作用が現れる確率は1〜2%程度と考えられています。

 

主に挙げられているプロペシアの副作用

では、プロペシアの主な副作用を具体的に見ていきましょう。

肝機能障害

プロペシアの添付文書に重大な副作用として記載されているのが肝機能障害です。国内における薬の評価試験では、肝機能障害を発症したという事例はないようですが、海外では報告されているようなので注意が必要です。

肝臓は機能低下を起こしても初期段階では症状がほとんど現れないため、血液検査などで発覚するケースが多いです。症状が進むと倦怠感や黄疸などが現れることがあります。

過敏症

過敏症は、主に蕁麻疹やかゆみ、発疹などのアレルギー症状のことです。薬には有効成分の他にもさまざまな添加物が配合されているため、体質に合わない成分が含まれているとアレルギー反応を起こす場合があります。

過敏症の症状は唇や舌、喉などに現れることもあるようです。もともとアレルギー体質の方は合わない成分が含まれている可能性もあるので、事前にチェックしておくと安心です。

生殖器障害

男性の生殖器に現れる障害としては以下のようなものが挙げられます。

・性欲減退

・勃起機能不全

・精液量の減少

・睾丸の痛み

・精子濃度や運動性の低下

いずれも発症する頻度は低いですが、このような副作用が現れると夫婦生活に支障をきたす可能性があります。子供を作りたいと考えている方にとっては重大な副作用といえるでしょう。

肝機能検査の数値の悪化

プロペシアの服用による影響で、以下のような肝機能検査の数値が悪くなる可能性があります。

・AST(GOT)

・ALT(GPT)

・γ-GPT

これらは肝臓に存在している酵素で、タンパク質をアミノ酸に分解するなどの働きがあります。肝臓にトラブルが生じて肝細胞が破壊されたりすると、これらが血液中に漏れ出るため、肝機能の血液検査に用いられています。

前節でもお伝えしたように、肝臓は自覚症状が現れにくい臓器なので、検査の数値が少し悪化する程度では気づきにくいでしょう。健康診断や検査を受ける際は、プロペシアを使用していることを医師に申し出ておくとよいかもしれません。

 

よく見られるプロペシアの副作用に関する疑問

プロペシアの副作用については、上記以外にも色々な情報が出回っているので、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。ここでは、よく見受けられる3つの疑問について取り上げましょう。

プロペシアの副作用でがんの確率が上がる?

プロペシアの添付文書には、服用することによってがんの発症率が上昇するといった記載はありません。 がんになる確率が上がるという噂は、もしかしたらプロペシアが前立腺がんのマーカー(がんかどうかの判断指標)である血清の濃度を下げることに関係しているかもしれません。

前立腺がんであるかどうかは、PSAという血清の濃度で判断することが多いですが、プロペシアを服用すると見た目の数値が下がることがあるため、判断を誤る可能性があると指摘されています。つまり、数値が低いのでがんを見逃すことがあるかもしれないのです。

別の研究では、プロペシアの有効成分フィナステリドには、前立腺がんの発症リスクを低下させる作用がある一方、がんの悪性度は高める可能性があると報告しています。

このように、プロペシアとがんに関する研究報告はありますが、現段階では明確な関連性は示されていません。

プロペシアの副作用で体毛が濃くなる?

プロペシアの副作用に、体毛が濃くなるという症状はありません。薬の添付文書にも記載がないため、医学的な関連性はないといえます。

プロペシアには、前頭部や頭頂部の抜け毛を増やすDHTという原因物質を減少させる作用がありますが、薬の作用機序を踏まえても、プロペシアによって体毛が増えたり太くなったりすることは考えにくいです。 また、DHTは頭部の薄毛を促進しますが、ヒゲや体毛については成長を促す方向に作用します。つまり、DHTが減れば体毛も抑制されることが予想されるので、プロペシアで体毛が濃くなる可能性は低いでしょう。

プロペシアの副作用で子供に後遺症が残る?

プロペシアの有効成分であるフィナステリドは、妊娠している女性の体内に入ると発育に悪影響を及ぼすことがあります。具体的には、男子胎児の生殖器に異常をきたすリスクが指摘されています。 そのため、妊婦さんや授乳中の方はプロペシアの服用が禁止されています。また、フィナステリドは皮膚からも吸収されるので、薬を割ったり砕いたりして妊婦さんが中の成分に触れてしまわないよう、取り扱いには十分に注意してください。

 

プロペシアの副作用かも、と思ったら

最後に、プロペシアの副作用が疑われる場合の対処方法を確認しておきましょう。

直ちに薬の服用を中断

プロペシアによる副作用は、薬を中断すれば消失する場合がほとんどなので、気になる症状が現れたら一旦服用を止めましょう。副作用の中には、服用を中止しても症状が続くものもありますが、早めに止めることで重篤化を防ぐことにもつながります。

早めに受診し医師に相談

プロペシアを使用していて体調などに異変を感じたら、速やかに病院を受診してください。 プロペシアのさまざまな副作用についてご紹介しましたが、その症状がプロペシアによるものとは限りません。薬を中断したら治るようなものではなく、他の原因によって疾患を発症している可能性もあるため、自己判断は危険です。 薬の副作用の場合は、他の薬に変えたりする方法もあるため、医師に判断を仰ぎましょう。

 

まとめ

プロペシアには生殖器障害や過敏症といった副作用がありますが、中でも重い副作用として薬の添付文書に記載されているのが肝機能障害です。国内での評価試験では肝臓に障害をきたしたという報告はないものの、海外では見受けられるようなので注意喚起されています。ただし、プロペシアの副作用の発現率は全般的に低いため、むやみに心配する必要はないでしょう。

また、プロペシアを服用するとがんになる確率が高まるという噂については医学的な根拠はありません。一部、プロペシアと前立腺がんに関する研究報告がありますが、がんの発症率を上げるという結論には至っていません。

基本的に、医学的に証明されている副作用は薬の添付文書に記載されているため、それ以外の症状については関連性があるとはいえません。プロペシアを使い始めてから気になる症状が現れた場合は、副作用だと自己判断せず、医師に相談しましょう。