プロペシアの効果と効果が現れるまでの期間について

プロペシアは男性の薄毛治療によく用いられる薬ですが、具体的な効果についてはよく知らない、という方は案外多いのではないでしょうか。 そこで今回は、プロペシアによって期待できる効果や作用のメカニズムについて詳しく解説します。効果が現れるまでの期間や、より効果を高めるポイントなどもお伝えするので、プロペシアに興味のある方はぜひご一読ください。

AGA治療に効果的!プロペシアとは

効果やメカニズムについてみていく前に、プロペシアの基本的な概要をチェックしましょう。

AGA治療薬・プロペシアとは

プロペシアは、男性に多い薄毛症状AGA(男性型脱毛症)の治療薬(内服薬)として、世界60カ国以上で承認されています。日本でも厚生労働省で認可を受けていて、13,000以上の医療機関で用いられている薄毛治療の代表的な薬のひとつです。

プロペシアの主成分は「フィナステリド」という抜け毛予防に効果のある有効成分です。製薬会社が付けた販売名(商品名)プロペシアではなく、世界共通の薬の一般名であるフィナステリドと呼ばれることもあります。

プロペシアは円形の錠剤で、薄いピンク色をしています。医師の処方箋がないと入手できない医薬品なので、ドラッグストアなどでは市販されていません。

 

AGAに対するプロペシアの効果

では、AGAに対してプロペシアがどのようなメカニズムで作用するのか、詳しくみていきましょう。

プロペシアによる発毛効果のメカニズム

プロペシアにはAGAの原因物質が生成されるのを抑える作用があります。

AGAの原因となる物質は、DHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンです。 DHTは、胎児期においては男性器の発達に必要な男性ホルモンですが、思春期以降になると薄毛やニキビなどを引き起こすことがあります。実際に、AGAを発症した男性の脱毛部分には他の部分より多くのDHTが存在することが確認されています。 DHTはそれ自体が勝手に増殖するわけではなく、主な男性ホルモンであるテストステロンが5α-リダクターゼという還元酵素と結合すると生成・増加します。プロペシアは、この還元酵素の働きを封じ込めることでDHTが作られないようにします。 還元酵素の働きが鈍化してDHTの生成量が少なくなれば、抜け毛が減るとともに髪の毛の成長サイクルが改善し、発毛・育毛が促されるという仕組みです。

プロペシアで発毛効果が実感できるまでの期間

プロペシアの服用によって発毛効果が実感できるまでの期間には個人差がありますが、国内における臨床試験では、プロペシア1mgを1年間服用すると58%の方に薄毛の改善効果が確認されています。

58%という数値は人によっては「あまり高くないな」と思われるかもしれませんが、この臨床試験では2年間の投与で68%、3年間の投与で78%と10%ずつ数値が上昇しています。つまり、1年では目立った効果が得られなかった方でも、さらに服用し続けることにより効果が出る可能性もあるということです。

また、プロペシアを服用することで薄毛が悪化せず、現状維持できたケースも含めると、9割以上の方に効果が認められたという研究データもあるようです。 プロペシアの効果の現れ方は人によって異なるため、「薄毛部分の毛が増えてきた」という方もいれば「抜け毛が減った」という方もいるでしょう。いずれにせよ、年単位で服用を続ければ、何もしないより薄毛の進行を遅らせる効果は得られると考えられています。

 

プロペシアの効果に関するよくある疑問

プロペシアについては、部位による効果の現れ方の違いや、ジェネリック医薬品の効果について知りたいと思っている方もいるようです。実際のところはどうなのか、詳しくみていきましょう。

生え際と頭頂部でプロペシアの効果は違う?

プロペシアは主に生え際や頭頂部の薄毛に作用しますが、2つの部位で効果の現れ方が違うかどうかは一概にはいえません。先述のようにプロペシアの効果には個人差があり、効果が出るまでの期間も人によって異なるため、どの部位に改善効果が得られるかは使ってみないとわからないのです。

とはいえ、頭頂部の方が前頭部(生え際付近)より有効率が高いというデータもあるため、全体でみれば頭のてっぺんの薄毛に効いた人の方が多いのかもしれません。このデータも頭頂部と生え際との効果の違いを明確に示しているものではないため、参考程度にとどめておいてください。

プロペシアのジェネリック医薬品でも効果はある?

プロペシアのジェネリック医薬品でも、効果や安全性はプロペシアと同等です。

ジェネリック医薬品とは、国内で初めて販売される先発医薬品の後から発売される後発医薬品のことです。先発医薬品の特許期間が過ぎた後に必要な審査や手続きを経て、厚生労働大臣の承認が得られれば販売できることになっています。 ジェネリック医薬品には、先発医薬品と同じ有効成分が同じ量含有されていて、医学的な効果も同等であることが証明されています。そのため、プロペシアのジェネリック医薬品にも有効成分フィナステリドが同量配合されているということです。ただし、添加剤など有効成分以外の成分は同一ではない場合があります。

プロペシアのジェネリック医薬品は、プロペシアの製造販売元であるMSD株式会社の特許期間が満了となったことを受け、「フィナステリド錠」という名称で2015年から発売されています。 先発医薬品であるプロペシアより低価格で購入できるため、治療費を抑えたい場合はジェネリック医薬品に切り替えるのもおすすめです。

 

プロペシアの効果をより実感するために

最後に、プロペシアによる改善効果を高めるためのポイントをご紹介しましょう。

できるだけ若い年齢から治療を開始する

プロペシアはなるべく若いうちから使用した方がよいといわれています。 その理由は、プロペシアによる改善効果や安全性を示すデータは、20〜50歳の男性のものだからです。つまり、50歳以上の方に対する効果や安全性は実証されていないため、若い世代と同じような効果が現れるとは限らないのです。 そのため、40代で気になり始めた薄毛に対して、50代になってからプロペシアの使用を開始しても効果の期待値は低いということになります。

髪が元気で抜け毛も少ない段階から使う必要はありませんが、抜け毛や薄毛が目立ってきたら、若い年齢のうちに治療を始めた方がよいでしょう。

ミノキシジルと併用する

プロペシアは、ミノキシジルと併用することで効果が高まると考えられています。 ミノキシジルは髪の毛を生み出す毛母細胞を増やす作用や、毛細血管を拡張させる作用がある塗り薬(外用薬)です。AGAの原因物質を抑制するプロペシアの作用機序とは異なるため、併用することによってそれぞれの作用が得られる可能性があります。

薄毛治療を行っている病院やクリニックでも、プロペシアとミノキシジルの併用を推奨しているところは多いです。そのため、プロペシアだけでなかなか効果が実感できない場合はミノキシジルの併用を検討してもよいかもしれません。

 

まとめ

プロペシアは、有効成分フィナステリドを主成分としたAGA治療の代表的な内服薬です。 プロペシアには抜け毛を引き起こす原因物質DHTが作られるのを防ぐ働きがあります。効果が得られるまでの期間は個人差がありますが、1年服用すれば半数以上の方に何らかの改善効果がみられるでしょう。

プロペシアの効果として新しい毛が生えてくるとは限りませんが、服用を年単位で続ければ、抜け毛が減るなど薄毛の悪化を防ぐ効果は多くの方が実感できそうです。なお、AGAに対する効果はジェネリック医薬品でも変わりません。

プロペシアは50代以降の方への効果が証明されていないため、なるべく若い年齢のうちから使い始めることをおすすめします。また、外用薬ミノキシジルと一緒に使用するのも効果的だといわれているため、プロペシア単体で物足りない場合は医師に相談の上、併用を検討しましょう。