プロペシアは子作りに影響する?

AGA治療薬のプロペシアには、男性機能に関わる副作用があります。そのため、子作りへの影響を懸念して服用する勇気を持てないという方もいるでしょう。実際のところ、子作りにはプロペシアが影響するのでしょうか。ここでは、プロペシアは子作りにどのような影響を及ぼすのか、注意点とともに詳しく解説します。

AGA治療薬のプロペシアの子作りへの影響

AGA治療薬のプロペシアは、子作り中に飲まない方がいいかもしれません。その理由をみていきましょう。

プロペシアで性欲減退・勃起不全などの副作用のリスク

プロペシアには、性欲減退や勃起不全、精液減少などの副作用があります。副作用は必ず起こるものではなく、頻度は高くありません。しかし、男性機能に関わる副作用がある以上は、子作り中に飲まない方がいいと言えるでしょう。

飲むのをやめることで副作用が改善する可能性が高いですが、プロペシアは自費診療で高価な薬であるため、途中で服用をやめることは好ましくありません。再びAGAが進行してしまい、それまでのプロペシアにかけてきた費用が無駄になってしまう可能性もあります。そのため、子作りが終わるまでは、ミノキシジルなど他の治療薬を使うことをおすすめします。

男性のプロペシア服用で赤ちゃんに影響はある?

男性がプロペシアを服用することで、生まれてくる赤ちゃんに影響があるのか心配な方もいるでしょう。これは、プロペシアの主成分であるフィナステリドがどれだけ精液中に移行するのかが問題の焦点となります。

プロペシアを製造と販売を手がけているMSD社は、フィナステリドが精液中に移行する量について臨床試験を行っています。AGA患者が1日1回1mgのプロペシアを6週間続けて服用すると、服用したプロペシアの量の0.00076%以下が精液中に移行したという結果となっています。つまり、フィナステリドの成分は精液にほとんど移行しないのです。

また、人と構造が似ているアカゲザルによる実験も行われています。妊娠20~100日のアカゲザルに1日120ng/kgのフィナステリドを静脈内投与しても、雄の胎児に影響が起こらなかったとしています。

 

プロペシアに注意が必要なのは女性の服用

プロペシアの服用に注意が必要なのは、むしろ男性ではなく女性です。

妊娠している女性へのプロペシアの影響

男児を妊娠している女性がプロペシアを服用すると、胎児の性機能への悪影響が心配されます。妊娠していないと思われる時期にプロペシアを誤って服用した場合でも、実際には妊娠初期だった可能性もあります。子作りを考えていなくても、避妊していなければ妊娠している可能性があるため、間違ってもプロペシアを服用しないようにしましょう。

風邪薬やサプリメント、その他の常備薬と一緒に保管すると、誤ってプロペシアを服用する恐れがあります。他の薬とは別の場所に保管したうえで、絶対に服用しないように伝えておきましょう。 他の薬と間違えないように、パッケージから出さずに保管することをおすすめします。また、マジックで印をつけておくなど、できるだけ誤って服用する確率を下げることが大切です。

子作りを考えている女性はプロペシアに触れるのもNG

子作りを考えている女性は、プロペシアに触れることも避けなければなりません。フィナステリドは、消化器からだけではなく皮膚からも吸収されます。そのため、プロペシアの錠剤に触れるだけで、男児への悪影響が心配になるのです。

プロペシアの錠剤は周りをコーティングされているため、少し触れた程度では問題ありません。しかし、錠剤が割れている場合は、フィナステリドが皮膚から吸収される可能性があるため、触れないようにしましょう。

また、カプセルタイプのものもありますが、カプセルが割れて流れ出た中身に触れると、皮膚から吸収されてしまいます。割れた錠剤やカプセルがプロペシアかどうかもわからないことがあるので、男性に処理してもらいましょう。

 

プロペシアへの子作りへの影響が心配なら

プロペシアを誤って服用したり、皮膚から吸収されたりすることが心配な場合は、自宅からプロペシアをなくすようにしましょう。そのためには、プロペシアの使用を中止することになります。適切なタイミングで服用を中止しましょう。

子作りの1か月以上前から服用を止める

プロペシアの服用をやめてから、身体の中からフィナステリドがなくなるまでに約1か月かかります。そのため、子作りの1か月以上前からプロペシアの服用を休止することが大切です。処方されているプロペシアを使い切ったタイミングで休止すれば、自宅にプロペシアがない状態となるため、女性が誤って服用する心配がなくなります。

プロペシアと同じくAGAの治療薬であるザガーロに関しても、同じように男児を妊娠している妊婦が服用すると胎児の性機能に悪影響が及ぶ恐れがあります。また、性欲減退や勃起不全などの男性機能に関わる副作用も起こる恐れがあるのです。ザガーロの場合は、プロペシアよりも長く体内に残る可能性があるため、2か月前から休止するといいでしょう。万全を期す場合は、6か月前から休止してください。

医師に相談し別の治療法を検討する

プロペシア以外の治療法であれば、子作りに支障をきたしません。次のような治療法があるので、検討しましょう。

・ミノキシジル

ミノキシジルは、高血圧治療薬として開発が進められていたのですが、その過程で髪を増やす副作用が発見されたため、薄毛治療薬として開発されました。髪の成長期の延長や毛乳頭細胞の活性化などの効果が期待できます。

・メソセラピー

頭皮に直接薬剤を注入し、髪の成長を促すことを目的とした治療法です。AGA専門クリニックでは、オリジナルの配合率のカクテルを使用していることもあります。頭皮に直接注入しつつ、内服治療を受けることで、効率的にAGAを治療できます。

・HARG療法

限られたクリニックでしか受けられない治療法で、髪の発毛力を取り戻すことを目的としています。1クールの治療後は、自然に髪が生えるようになるとされています。非常に多くの成長因子を含むHARGカクテルを頭皮に注入します。注射針が刺さる痛みを抑えるために、ローラー型注射器を使用することもあります。

・自毛植毛

AGAは、前頭部や生え際、頭頂部が薄くなります。側頭部と後頭部には、AGAの原因である5αリダクターゼII型がないため、薄毛になりにくいとされています。自毛植毛は、薄毛になりにくい側頭部や後頭部の髪を薄くなっているところに移植する治療法です。頭皮ごと移植するため、生着すれば自然な発毛が期待できます。カットやカラー、パーマなども自由自在です。ただし、移植部の周りはAGAの影響を受けるため、プロペシアによる進行抑制が必要となります。

こういった治療を受けずに、ウィッグで薄毛を隠す方法もあります。HARG療法や自毛植毛は多くの費用がかかるため、よく考えて決めることをおすすめします。

 

まとめ

プロペシアは、子作りに影響を及ぼす可能性があります。頻度は高くありませんが、勃起不全など性機能に関わる副作用があるため、子作りの失敗を防ぐためにも服用を休止した方がいいでしょう。

プロペシアは、約1ヶ月で体内から成分が失われ、ザガーロは約1~2ヶ月かかります。フィナステリドは、男児を妊娠している女性が服用することで、男児の生殖機能への悪影響が懸念されるため、誤って服用しないよう管理することが大切です。また、皮膚からも吸収されるため、割れたプロペシアはすぐに捨てるようにしましょう。

プロペシアの服用を休止すると、どうしてもAGAが進行してしまうため、ミノキシジルなどによる治療を受ける必要があります。また、この機会にメソセラピーやHARG療法、自毛植毛など他の治療法も検討するといいでしょう。