プロペシア服用で献血ができないのはなぜ?献血してしまったらどうする?

街を歩いていると「〇型の血液が不足しています」などの案内に出会うことがありますよね。協力できるのであればしたいと考える方は多いはずです。そこで気になるのが、プロペシアを服用していても献血できるか、ということ。このページでは、プロペシアと献血について解説しています。これから献血したい方、すでに献血してしまった方は確認しておきましょう。

プロペシア服用者が献血できないのはなぜか

残念ながら、プロペシアを服用している方は献血することが出来ません。なぜ、献血できないのでしょうか。最初に、その理由を解説します。

プロペシアで献血できない理由は妊娠中女性への輸血を防ぐため

プロペシアを服用している方が、献血できない理由は妊娠中の女性や妊娠している可能性のある女性への輸血を防ぐためです。

プロペシアを服用している方の血液には、プロペシアの有効成分であるフィナステリドが含まれます。この血液を妊娠中の女性あるいは妊娠している可能性のある女性へ輸血すると、男性胎児に影響を与える可能性があります。だから、プロペシアを服用している方は、献血できないのです。具体的に、どのような影響を与える恐れがあるのでしょうか。

妊娠中・授乳中の女性へのプロペシアの影響

妊娠中あるいは妊娠している可能性のある女性にプロペシアを投与すると、男性胎児の性器などの発育に悪影響を及ぼす可能性があります。輸血された血液からプロペシアの有効成分であるフィナステリドが体内に入った場合も、同様の影響が考えられます。

以上の影響が懸念される理由は、男性型脱毛症のメカニズムとプロペシアの働きを理解すればわかります。 男性型脱毛症は、男性ホルモンのテストステロンがより活性の高いジヒドロテストステロンに変換されることで起こります。ジヒドロテストステロンが、前頭部や頭頂部の男性ホルモン受容体と結びつくと、毛母細胞の増殖が抑制されてヘアサイクルの成長期が短縮し髪の毛の軟毛化が起こるからです。

プロペシアは、テストステロンをジヒドロテストステロンに変換するⅡ型5αリダクターゼという酵素を阻害します。これにより、ジヒドロテストステロンの生成を抑えて男性型脱毛症の進行を遅らせます。

男性型脱毛症だけを考えると悪者に思えるジヒドロテストステロンですが、身体に必要ない男性ホルモンではありません。例えば、妊娠中の女性の身体では、男性胎児の身体の発育に深くかかわっています。よって、プロペシアが妊娠中の女性の血液に入り込みジヒドロテストステロンが低下すると、男性胎児の発育に悪影響が現れる恐れがあるのです。

ちなみに、授乳中の女性へのプロペシアの投与も避けるべきと考えられています。プロペシアが母乳へ移行するかは分かっていませんが、移行した場合、男児の性器などの発育に悪影響を及ぼす恐れがあるからです。当然ながら、プロペシアを含む血液の輸血も避けるべきと考えられます。授乳婦への影響も考えて、プロペシアを服用している方の献血は禁止されているのです。

プロペシア服用を止めてから献血できるまでの期間

1度でもプロペシアを服用した方は、永久に献血を出来ないのでしょうか。体内に取り込まれたプロペシアは時間の経過とともに減っていくので、永久に献血できないわけではありません。一定の期間を経過すれば、再び献血することはできます。

具体的な期間として挙げられているのが1カ月です。プロペシアの服用をやめてから、1カ月、経過すれば献血をすることはできます。献血をしたい方は、プロペシアを最後に服用した日付を記録しておくと良いでしょう。

ただし、プロペシアの服用をやめると、現れていた効果は失われます。Ⅱ型5αリダクターゼを阻害できなくなるので、再びジヒドロテストステロンが増えるからです。効果が失われると、時間をかけて本来あるべき姿に戻ります。献血をしたい方は、この点に十分な注意が必要です。

 

プロペシア以外のAGA治療薬でも献血に注意

献血を出来なくなるAGA治療薬は、プロペシアだけではありません。他のAGA治療薬でも献血できないことがあるので注意しましょう。献血ができなくなるAGA治療薬を紹介します。

プロペシアのジェネリック医薬品でも献血NG

プロペシアのジェネリック医薬品を服用している方は、献血することが出来ません。ジェネリック医薬品とは、新薬の特許が切れた後に厚生労働省の認可を得て製造・販売される後発医薬品です。新薬と同じ有効成分を含み、同等の効果が得られると認められています。つまり、プロペシアのジェネリック医薬品もフィナステリドを含みます。よって、妊娠している女性や授乳中の女性に、プロペシアと同じ影響を与える可能性があります。 以上の理由から、プロペシアのジェネリック医薬品を服用している方も献血をすることはできません。

プロペシアのジェネリック医薬品は、ファイザー株式会社・沢井製薬株式会社・東和薬品株式会社・クラシエ製薬株式会社・シオノケミカル株式会社・武田テバファーマ株式会社などが製造・販売しています。わからない方は、服用しているAGA治療薬が有効成分・フィナステリドを含むか確認すると良いでしょう。

デュタステリドでも献血NG

プロペシアのジェネリック医薬品以外では、有効成分・デュタステリドを含むAGA治療薬を服用している方も献血をすることはできません。

デュタステリドは、ザガーロというAGA治療薬に含まれています。 デュタステリドも、フィナステリドと同じく5αリダクターゼを阻害する成分です。フィナステリドとの違いは、Ⅱ型5αリダクターゼに加えてⅠ型5αリダクターゼも阻害すること。フィナステリドが阻害できないⅠ型にも作用するので、プロペシアなどで効果を実感できなかった方にも効果を期待できます。

有効成分、AGA治療薬の名前は異なりますが、5αリダクターゼを阻害してジヒドロテストステロンの生成を防ぐ点はプロペシアと同じです。妊娠中の女性の身体にデュタステリドが侵入すると、男性胎児の性器などの発育に悪影響を与える恐れがあります。よって、デュタステリドを服用している男性は、献血をできません。

デュタステリドを服用している方は、献血を再開できる時期にも注意が必要です。デュタステリドはフィナステリドに比べ、血中濃度が下がるのが遅いとされています。そのため、服用をやめてから1カ月で献血を再開することはできません。献血の再開に必要な期間は6カ月です。かなりの期間を空けないといけないので、服用をやめた時期を忘れる可能性が高いはずです。献血を再開したい方は、最後に服用した時期を記録しておきましょう。

ちなみに、デュタステリドの効果も服用をやめると失われます。時間の経過とともに元の姿に戻るので、献血をしたい方は注意してください。

 

プロペシアを服用しているときに献血してしまったら

プロペシアに限らずAGA治療薬を服用している方は献血に注意が必要です。何も知らずに献血をしてしまった方は、どのように対処すればよいのでしょうか。

早急にリーフレットの連絡先に連絡

プロペアなどのAGA治療薬を服用しているにもかかわらず献血をしてしまった方は、出来るだけ早く献血後に渡されるリーフレットに記載されている連絡先へ報告しましょう。血液は適切に管理されているので、連絡した理由と採血番号を伝えれば適切に対処してくれます。

 

まとめ

プロペシアを服用している方は、献血をすることはできません。有効成分のフィナステリドに5αリダクターゼを阻害する働きがあるからです。妊娠中の女性の体内へ侵入すると男性胎児の発育に悪影響を及ぼす恐れがあります。

同じく、プロペシアのジェネリック医薬品、有効成分・デュタステリドを含むAGA治療薬を服用している方も献血をすることはできません。心当たりのある方は、十分に注意しましょう。

献血を再開できる時期は、服用しているAGA治療薬により異なります。念のため、医師に確認すると安心です。