かつらは人毛がいい?特徴やメリット・デメリットまとめ

「かつらをするなら人毛タイプがおすすめ」という情報をよく目にしますが、なぜ人毛がよいのでしょうか?また、人毛のかつらにはどのような毛が使われているのでしょうか。 今回は、人毛かつらの基本的な特徴をはじめ、メリット・デメリットをご紹介していきます。人毛かつらの魅力と注意点を知り、自分向きかチェックしましょう。

人毛かつらとは

人毛かつらは、名前のとおり人間の髪の毛を使用したかつらです。まずは人工毛のかつらとの違いや、どのような人の毛が使われているのかをみていきましょう。

人毛かつらってどういうもの?人工毛との違い

人毛かつらには基本的に本物の人毛が100%使われていますが、切りっ放しの状態のままかつらに加工されることはあまりありません。ほとんどの場合、キューティクルを除去し、脱色・カラーリングなどの処理が施されてからかつらに用いられます。

高級な「レミー人毛」と呼ばれるタイプは、キューティクルを残した状態で処理・加工されるため耐久性が高いといわれていますが、希少価値が高く値段も高額です。 このような人毛かつらに対し、人工毛のかつらはポリエステル系やアクリル系の化学繊維でつくられています。人工的に加工・製造された素材なので、風合いや使い勝手はナチュラルな人毛と異なります。

人毛かつらに使われる毛

人毛かつらは本物の人間の髪の毛、つまり自分以外の誰かの髪が使われています。「他人の髪の毛」と聞くと、誰がどのように提供してくれているのかが気になりますよね。

かつらに用いられる人毛は、ボランティアの方が無償で髪の毛を寄付してくれる場合や、業者に有償で提供される場合があります。 日本では髪の毛を寄付するしくみがほとんどありませんでしたが、最近では美容院などを巻き込んだ「ヘアドネーション」が注目されています。

ヘアドネーションは病気などで髪の毛を失った子供に医療用かつらを提供する活動です。寄付する髪の長さは30センチ以上必要ですが、この活動に賛同する美容院でカットし、そのまま寄付することができます。 また、髪の毛を買い取る専門業者は国内に複数あります。買い取る基準は業者によって違いますが、「15センチ以上で50グラム以上」などの条件が設定されています。

なお、国内では人毛かつらの需要に対して毛髪の供給量が少ないことから、海外からの人毛の輸入も行われています。中国・ベトナム・インドなどアジア圏からの供給が多く、中でも日本人の髪質に最も近いのは中国人の髪の毛だといわれています。

 

人毛かつらのメリット

では、人毛かつらにはどのようなメリットがあるのでしょうか。具体的に確認していきましょう。

見た目や手触りが自然

人毛かつらの最大のメリットともいえるのが、見た目や手触りが自然でかつらだとバレにくいという点です。 他人の髪の毛とはいえ、本物の人毛なので質感やツヤ感に違和感がなく、手触りもソフトです。

それに対し、化学繊維でつくられた人工毛には人毛にはない不自然なテカりがあり、肌に触れたときの質感にもやや異質さがあります。

また、頭頂部の薄毛だけカバーするような部分用かつらを使用するときでも、人毛であれば自分の髪の毛ともなじみやすいため違和感が出にくいです。 人工毛だと周りから「かつらかな?」と思われやすいため、かつらを装着していることを知られたくない場合は、人毛かつらを選んだほうがよいでしょう。

パーマやカラーリングも可能

パーマやカラーリングができるところも、人毛かつらの魅力ポイントです。 人毛なので自分の髪と同じようにカラーリング剤で染色でき、パーマでカールをつけることも可能です。薄毛が進行すると色々なヘアスタイルを楽しめなくなりがちですが、人毛かつらで毛量が増えればこれまでできなかったスタイルにチャレンジできるようになります。

人工毛は基本的にパーマやカラーリングができないため、ヘアスタイルを変えたい人には人毛かつらが適しています。

ドライヤーでのセットも可能

人毛かつらはドライヤーでセットすることも可能です。

一般的な人工毛はもともと型崩れしにくく自在にヘアスタイルを変えられない上、熱に弱く変形や縮みの原因にもなるためドライヤーでセットするのはNGです。その点、人毛なら自毛と同じようにドライヤーやヘアアイロンを使ったスタイリングができます。

人工毛には色々なヘアスタイルのものがありますが、基本的に買ったときの状態が維持されるため、毎日変化が全くないと不自然な印象となってしまいます。人毛であれば自分でセットすることで毛先に動きが出たり、日々少しずつ違ったスタイリングを楽しめたりするので違和感が出にくいです。

 

人毛かつらのデメリット

メリットだけではなく、デメリットもチェックしましょう。

人工毛かつらに比べ値段が高い

人毛かつらは人工毛かつらと比べると値段が高いため、予算オーバーという人もいるでしょう。メーカーや毛のグレードなどにもよりますが、人毛だけを使ったかつらの場合、値段の相場は15〜30万円程度です。人工毛かつらは2〜8万円程度で購入できるため、数倍の差があることがわかります。

化学繊維でできている人工毛は大量生産が可能ですが、人毛は需要に対して供給量が追いついていませんし、買い取るためのコストもかかるため、値段に反映されてしまいます。

「自然な人毛かつらを使いたいけど値段が高すぎる」という場合は、人毛と人工毛を混ぜてつくられたミックス毛タイプのかつらという選択肢もあります。ミックス毛かつらの値段相場は5〜15万円程度と、人毛100%のかつらよりリーズナブルです。

こまめに手入れする必要がある

自分の髪の毛をシャンプーやブラッシングなどで日々お手入れするように、人毛かつらもこまめにケアする必要があります。

人工毛のかつらはもともとのヘアスタイルが形状記憶されているため、形が崩れにくく、濡れても自然乾燥だけで済むことがあります。でも、人毛は雨や湿気でうねりが出たり、ペチャンコになったりして形が崩れるので、ドライヤーやヘアケア剤などを駆使して整える必要があります。

また、人毛は水を吸収しやすく人工毛より乾きにくいため、洗浄後の乾燥に時間や手間がかかります。急に雨に降られたりしたときに水を弾くと不自然なので、水を吸収することは見た目の自然さにもつながりますが、それなりのケアが必要だというところは不便かもしれません。

太陽光などで色があせる

人毛かつらは太陽光などの外部刺激によって色あせします。 先述したように、かつらに用いられる人毛は、いったん脱色やカラーリングなどの処理が施されているため、本物の髪の毛と同様に少しずつ褪色していきます。

目安としては半年から1年程度で色あせが目立ってくるため、改めて染め直す必要があるのです。また、部分的にかつらを使用する場合は、自毛の髪色と違和感がないように色を調整しなくてはなりません。

 

まとめ

本物の人間の毛髪が用いられている人毛かつらは、見た目や感触が自然なので違和感があまりなく、周りの人にバレにくいところが大きなメリットです。 また、パーマやカラーリングなどでヘアスタイルを変えることや、ドライヤーを使って自分でセットすることも可能なので、色々な髪型を楽しむことができます。

ただし、人毛は供給量が多くなく、買い取りによるコストもかかるため、大量生産が可能な人工毛と比べると値段が高いです。自毛と同じように太陽光などで色あせしますし、こまめなお手入れも必要なので、かつらのケアに手間をかけたくない人には不向きかもしれません。

ご紹介したメリット・デメリットを踏まえ、人毛かつらを使うべきかどうか慎重に検討しましょう。