体臭が生臭い…!腐敗臭は病気が原因?

「体から魚のような生臭いにおいがする」「食べ物が腐ったようなにおいがする」といった悩みがある場合、その体臭の原因はもしかしたら病気にあるかもしれません。 今回は、体から生臭いにおいや腐敗臭がする場合に考えられる主な原因について解説していきます。病気が原因の体臭は、一般的な体臭とはメカニズムが異なるということも知っておきましょう。

においは健康のバロメーター

体から出てくるにおいは健康のバロメーターだと考えられています。でも、医学的な知識がなければ、日頃から体臭の変化を気にすることはあまりないでしょうし、「この体臭は体のここが不調だからだ」と結びつけることもないでしょう。 とはいえ、体臭はあなどることができません。においの変化に少し意識を向けてみれば、自覚していなかった病気にいち早く気づける可能性があるのです。

通常と異なるにおいは病気のサインであることも

病気が原因の体臭は、一般的な体臭とにおいが発生するメカニズムが異なり、病気のサインであることが考えられます。 実際、血液検査やレントゲン検査などの検査方法・機器類がなかった時代においては、患者の体臭による病気の診断が行われていました。体臭を嗅いで診断する方法は「嗅診(きゅうしん)」と呼ばれています。明治時代頃まで重要な検査方法として実施されていたことからも、体臭と病気には密接な関連性があることがわかります。

一般的な体臭は皮膚表面の雑菌が汗や皮脂と反応して発生するものなのに対し、病的な体臭の場合は、病気の影響により体の内部から独特のにおいが出てくることが多いです。 それは、病気になると体内で特定の物質が生成・増加することがあるからです。病気が原因で生成された物質に何らかのにおいがあると、血液に乗って全身を巡ることで汗や尿などに混ざり、特徴的な体臭となるのです。

では、生臭い体臭にはどのような不調が隠れているのか、次章で詳しくチェックしていきましょう。

 

生臭い体臭は肺や大腸の不調の可能性

体臭が生臭く、腐敗臭がする場合は肺や大腸がトラブルを起こしている可能性があります。

肺や大腸の不調から腐敗臭が出るメカニズム

体から腐敗臭がするのは、肺や大腸にあるリンパ管の詰まりが原因のひとつだと考えられています。

リンパ管は私たちの体じゅうに張り巡らされていて、体内の老廃物などをリンパ液に乗せて運んだり、排泄したりする役割を担っています。リンパ管には消化管で吸収された脂質も流れていますが、量が多かったりリンパ管がある部位に不調があったりすると目詰まりが起こりやすくなります。

リンパ管を詰まらせる原因になりやすいのは、肉や魚、乳製品といった動物性脂質です。動物性脂質を多く含む食品は、消化する際にアミン類やインドール、スカトールという物質を発生させます。リンパ管が詰まって炎症が起こると、これらの物質が生臭いにおいを放ち、独特の体臭につながると考えられています。 リンパ管はあらゆる部位に存在しますが、特に肺や大腸にはたくさん集まっているため、そこに不調をきたすと生臭いにおいが発生しやすくなるようです。

喘息や鼻炎を引き起こすことも

生臭い体臭の原因がリンパ管の目詰まりにあるとすると、喘息や鼻炎、気管支炎などの症状を引き起こすこともあります。 老廃物の排出を担う肺のリンパ管の詰まりは、肺周辺の機能を低下させることにもつながり、通常であれば問題なく排出できる痰などの異物をスムーズに出せなくなります。そうすると、咳によって無理に吐き出そうとするため喘息のように咳き込むことが増えてしまうのです。

また、大腸も同様に代謝力が低下する可能性も。大腸の元気がなくなると湿疹やアトピー性皮膚炎を発症しやすくなるとも言われています。

 

魚が腐ったような生臭い体臭は魚臭症の可能性

一口に生臭いと言っても、特に魚が腐ったようなにおいが際立つ場合は「魚臭症(ぎょしゅうしょう)」という病気の可能性が考えられます。

魚臭症とは

魚臭症とは、その名のとおり魚が腐ったようなにおいが体臭や口臭として体から出てくる病気です。魚独特の生臭さを発生させるトリメチルアミンという物質が体内で生成されることから、トリメチルアミン尿症とも呼ばれています。

魚臭症は世界的にもとても珍しい病気で、患者数は世界でも千人に満たないと言われているほど少ないです。

魚臭症の原因

魚臭症の原因は、食べ物を消化するときに生成されるトリメチルアミンという物質が排出されず、体内で蓄積されることにあるようです。 トリメチルアミンは通常であれば肝臓で分解されるため、体内に蓄積されることはなく、魚臭いにおいを発生させることもありません。でも、トリメチルアミンのにおいをカットする酵素が生まれつき欠如していたり、肝臓の機能が低下していたりするとうまく分解できず、魚臭症のリスクが高まると考えられています。また、ホルモンバランスが乱れると一時的に分解酵素の働きが低下することもあります。

魚臭症は遺伝的な体質が原因のことも多く、根本的な治療方法はありません。とはいえ、においの原因物質であるトリメチルアミンの発生を防ぐことは可能なので、次章でご紹介する対策方法を参考にしてください。

 

体臭が生臭いときの対策

体臭が生臭いと感じたら、以下のような対策を実践すれば改善できるかもしれません。

魚・肉の食べ過ぎに注意する

魚や肉の摂取量を控えめにすることは、生臭い体臭の予防や改善につながります。前述したように、動物性脂質を摂りすぎるとリンパ管を目詰まりさせることがあるため、日頃から魚や肉をたくさん食べる方は食べ過ぎに注意しましょう。

また、魚料理や肉料理など脂質の多い食事を摂るときは、長ねぎ・ショウガ・大根おろしといった薬味を加えるのがおすすめです。辛味のある食品を一緒に食べると新陳代謝が良くなり、肺などの臓器の動きも活性化されます。そうすると、リンパの流れも改善されやすくなるそうです。

魚臭症のにおいを促進させる食品

魚臭症が疑われる場合、原因物質トリメチルアミンにつながる以下の物質を摂取しないようにすると予防になります。その物質と含まれる食品をチェックしましょう。

・コリン(卵黄・加工肉やホルモンなどの肉類・豆類・芽キャベツ・ブロッコリーなど)

・レシチン(卵黄・大豆製品・ナッツ類・ゴマ油など)

・トリメチルアミンオキシド(海水魚・イカ・タコ・エビ・カニなど)

海水魚のうち、マグロや鮭、カツオの赤身にはトリメチルアミンオキシドはあまり含まれていません。

病院で不調の原因から治療する

生臭い体臭の原因は、肺や大腸の不調など何らかの病気にあるかもしれないので、医療機関で適切な治療を受けることが大切です。もちろん、食生活の見直しなどライフスタイルの改善も体臭予防につながりますが、それだけでは完全に生臭いにおいをなくすのは難しいでしょう。 体臭がいつもと違って生臭いという場合は、最寄りの内科に相談してみることをおすすめします。

 

まとめ

体臭は体の表面だけで発生しているとは限らず、体内の不調や病気を反映している場合もあるためあなどれません。 この記事でご説明したように、体から生臭いにおいや腐敗臭がする場合は、動物性脂質が肺や大腸のリンパ管に詰まっている可能性があります。食生活の問題に限らず、肺や大腸の機能低下が原因であることも考えられるため、放置せず医師に相談しましょう。

また、魚臭症の場合はトリメチルアミンという原因物質を体内で作らせないようにするのが効果的です。この病気にはまだ根本的な治療方法はありませんが、食事制限など医師のアドバイスを受けることでにおいを軽減できる可能性が高まります。

体臭がいつもと違って生臭い・腐敗臭がすると感じたら、なるべく早く医師に相談することで病気の早期発見につながるかもしれません。