薄毛は治るのか~薄毛改善の前兆や期間について

現在では、様々な医療機関で薄毛治療を受けることができます。治療を受ければ、薄毛は本当に治るのでしょうか。薄毛治療に期待できる効果と効果を実感するために必要な期間、薄毛が治る前兆などを解説します。髪の毛が薄くなってきたと感じている方は、確認しておきましょう。

そもそも薄毛は治るのか

最初に、薄毛治療の効果を解説します。薄毛は治るのでしょうか。

AGAによる薄毛は完治はしないが改善は可能

男性の薄毛の主な原因は、男性型脱毛症(AGA)です。AGAの原因は、男性ホルモンのテストステロンが還元酵素の働きで活性の高いジヒドロテストステロンに変換されることとジヒドロテストステロンが毛乳頭細胞のレセプターと結びつくことです。これにより、ヘアサイクルの成長期が短縮され薄毛が進行します。

残念ながら、AGA治療薬で薄毛の原因を取り除くことはできません。AGA治療薬を利用すれば進行を抑えて今の状態をキープすることはできますが、AGA治療薬の利用をやめると元の状態に戻ってしまいます。

よって、AGA治療薬でAGAを完治することはできません。ただし、進行を遅らせることや状態を改善することは可能なので、治療を受ける意味はあります。

病気による薄毛は病気の治療で治ることもある

薄毛の原因はAGAだけではありません。その他の原因により、薄毛になることもあります。具体的には、円形脱毛症や脂漏性脱毛症、薬剤性脱毛症などで薄毛になることがあります。

円形脱毛症の原因は、はっきりと分かっていません。現在のところ自己免疫疾患とする説が有力です。原因がはっきりと分かっていないので確実に治せる特効薬は存在しませんが、治療により治ることや時間の経過で治ることはあります。

脂漏性脱毛症は、脂漏性皮膚炎が悪化して脱毛が引き起こされた状態です。はっきりとした原因は分かっていませんが、皮脂を餌にする真菌が異常繁殖することなどで引き起こされるといわれています。脱毛以外の症状は、皮脂の分泌が増える、フケが増える、大きなフケがでるなどです。炎症を抑えるステロイド剤や真菌の繁殖を抑える抗真菌剤などで治療します。再発する可能性はありますが、治療により治ります。

薬剤性脱毛症は、薬剤が原因で引き起こされる脱毛症です。薬剤性脱毛は、薬剤がヘアサイクルの成長期にある髪の毛に作用する成長期脱毛と薬剤がヘアサイクルの休止期にある髪の毛を増やす休止期脱毛に分かれます。いずれも、薬剤の投与を中止すると脱毛は治ります。

以上の通り、病気などによる薄毛は、治療により治ることがあります。

 

薄毛改善のための治療と期間

治療薬でAGAを完治することはできませんが、現在の状態を改善することや維持することはできます。AGAの治療はどのように行うのでしょうか。

AGAによる薄毛改善の治療

AGAの治療には、いくつかの選択肢があります。定番の治療法として用いられているのがフィナステリド、ミノキシジル、デュタステリドです。これらのAGA治療薬には、次の働きを期待できます。

・フィナステリド

AGA治療薬「プロペシア」の有効成分です。テストステロンをジヒドロテストステロンに変換するⅡ型5αリダクターゼを阻害する働きがあります。これにより、ジヒドロテストステロンの産生を抑えて、男性型脱毛症の進行を抑えます。日本皮膚科学会が発表している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」で「行うよう強く勧める(推奨度A)」と評価されています。

・ミノキシジル

大正製薬が販売している「リアップシリーズ」の有効成分です。毛組織の血流を改善することや毛母細胞の分裂を促進することなどで育毛や発毛を促進します。ミノキシジルも、同ガイドラインで「行うよう強く勧める(推奨度A)」と評価されています。

・デュタステリド

AGA治療薬「ザガーロ」の有効成分です。フィナステリドと同じく、5αリダクターゼを阻害することで男性型脱毛症の進行を抑えます。フィナステリドとの違いは、Ⅱ型5αリダクターゼだけではなくⅠ型5αリダクターゼにも作用すること。この違いにより、フィナステリドで効果を実感できなかった方でも効果を期待できる可能性があるといわれています。デュタステリドも同ガイドラインで「行うよう強く勧める(推奨度A)」と評価されています。

クリニックなどでは、以上のAGA治療薬が用いられています。ミノキシジルとフィナステリド・デュタステリドは作用が異なるので、併用することが少なくありません。より効果的なAGA治療を望む方は、ミノキシジルとフィナステリドあるいはミノキシジルとデュタステリドを併用すると良いでしょう。

治療の効果が現れるまでの期間

AGA治療の効果が現れはじめる期間は、治療法により異なります。

大正製薬が発表している「ミノキシジル5%製剤の長期投与試験結果」によると、12週間後から軽度改善を認める方の割合が増えています。具体的には、59.2%の方が医師により軽度改善を認められています。16週間後になるとその割合はさらに増えます。医師により、70.8%の方が軽度改善、10.4%の方が中等度改善を認められています。ミノキシジルの効果は、治療を始めてから4カ月程度で現れるといえそうです。

フィナステリドとデュタステリドはもう少し時間がかかります。フィナステリドは3カ月の連日投与で効果を実感できることがあるようですが、基本的には6カ月の連日投与が必要とされています。デュタステリドも同じです。フィナステリドとデュタステリドの効果は、治療を始めてから6カ月程度で現れます。

 

薄毛が治ってきた?改善の前兆

薄毛治療を受けると改善の前兆が気になりますよね。具体的に、どのような前兆が現れるのでしょうか。

初期脱毛

改善の前兆として挙げられることが多いのが初期脱毛です。初期脱毛とは、AGA治療薬の利用を始めた直後に現れる一時的な脱毛です。ミノキシジル、フィナステリド、デュタステリドで起こる可能性があるといわれています(すべての方で現れるわけではありません)。

初期脱毛はAGAの影響を受けた毛が生えかわるため起こるといわれていますが、AGA治療薬の説明書や日本皮膚科学会が発表している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」に初期脱毛の記載はありません。

よって、初期脱毛が薬の作用で起こっている改善の前兆と言い切ることはできません。とはいえ、多くのクリニックが指摘している改善の前兆なので、現れた方は医師に相談したうえで治療を継続することが重要です。基本的に、初期脱毛で薄毛が悪化することはありません。

薄毛部分の産毛

薄毛部分に産毛が生えてくることも改善の兆候といえます。頭皮全体を覆うほどではないので、何気なく見ていると見逃すことがあります。

AGA治療薬で産毛が生えるまで必要な期間は4~6カ月程度です。ただし、あくまでも目安なので、これよりも長くかかることはあります。AGA治療薬の作用で産毛が生えている場合、治療をやめると元の状態に戻ります。産毛が生えてからも治療を継続しましょう。

頭皮環境の改善

フケや皮脂が減るなど、頭皮環境の改善も薄毛が改善する前兆といわれています。育毛剤などを利用していると実感しやすいかもしれません。

ただし、頭皮環境の改善がAGAの改善につながるとは言い切れません。頭皮環境の悪化がAGAの原因ではないからです。もちろん、良い影響は与えると考えられますが、過度な期待は禁物です。

抜け毛の量や質の変化

AGA治療を始めると、抜け毛の量が減る、細い抜け毛が減ったなどを実感することがあります。これらは薄毛改善の前兆といえます。AGA治療薬の働きで、乱れていたヘアサイクルが整ってきたと考えられるからです。AGA治療を継続しましょう。

 

まとめ

残念ながら、治療によりAGAが治ることはありません。薬でAGAの原因を取り除くことはできないからです。しかし、進行を抑えることや状態を改善することはできます。薄毛が気になる方は、AGA治療を検討すると良いでしょう。

AGA治療では、フィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルなどが用いられています。いずれも信頼性の高い成分です。治療の効果が現れると、抜けが減る、薄毛部分に産毛が生えるなど、改善の前兆が現れます。治療を中断すると効果は失われるので、前兆が現れた方はAGA治療を継続しましょう。

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