その体臭、わきがかも? においの特徴・対策を紹介

わきの体臭が気になって「もしかすると、わきがかも…」と不安になったことはありませんか?人に相談しにくいことなので、気にはなっても具体的にどうすればいいのかわかりません。日本人にはわきがは少ないといわれていますが、近年は食生活の欧米化などによって増えているとか。心配になった時に一人で悩むことがないように、わきがの基本的な知識や対処法をご紹介します。

この体臭、わきが?

汗をかいた時に、わきの体臭が気になるのはどんな人にでもあること。では、わきがの体臭と一般的な汗のにおいとは違うのでしょうか?

わきがとは?わきが発生のメカニズム

私たちの体にはアポクリン腺、エクリン腺という名前の2種類の汗腺があり、わきがの原因はアポクリン腺が出す汗です。アポクリン腺はわきやデリケートゾーンにだけある汗腺で、ここから出る汗は本来、異性を引きつけるフェロモンのような役割を持っているといわれています。

汗は薄い乳白色で少し粘り気があり、脂質やアンモニアなどを含んでいます。とはいえ、汗自体にはあまりにおいはありません。汗が皮脂腺から出る皮脂と混じり合い、皮膚の常在菌によって分解されることで、鼻につくような独特のにおいがします。

わきにあるアポクリン腺の数は個人差が大きく、アポクリン腺の数が多く、発汗量も多いとなると、当然においが強くなります。ただし、アポクリン腺から同じ程度の発汗があっても、皮脂の分泌状態やかいた汗の処理などにより、におうケースとあまり気にならないケースがあります。

 

体臭がわきがによるものか確かめるには

気になるわきの体臭が、単なる汗臭さなのか、わきがによるものなのかを区別するために、その違いを知っておきましょう。

わきがと一般的な汗のにおいとの違い

わきがの原因となる汗を出すアポクリン腺は、体の限られた部位にしかありません。これに対して、エクリン腺は体の至るところにあり、暑い時やスポーツをした時などに、主に体温を調節するために汗を出します。

エクリン腺の汗は成分の99%が水分です。アポクリン腺が出す汗のように粘り気がなく透明で、さらさらしているのが特徴です。においもほとんどありません。汗をかいたままにしていると、皮膚の常在菌が汗の成分を分解して、汗臭いにおいが発生しますが、シャワーを浴びるなどして汗を流せば気にならなくなります。

これに対して、わきがの場合は強烈なにおいが特徴です。その上、さらさらで乾きやすいエクリン腺の汗が蒸発する時に、アポクリン腺の汗の成分も一緒に蒸発して、においがより広範囲にまで届きます。さらに、アポクリン腺からは温度などに関係なく常に汗が分泌されているので、シャワーなどで洗い流してもすぐににおいが発生します。

わきがのにおいの特徴

わきがのにおいは、人によって感じ方は異なりますが、硫黄臭、スパイシー臭と汗に含まれる成分のひとつ脂肪酸のにおいが混じったものといわれています。

硫黄臭はツンと鼻をつくにおいで、多くの人がわきがをイメージできるにおいです。スパイシー臭は文字通り香辛料を思わせるにおい。脂肪酸臭は、ぬれたまま放置したぞうきんのようとも形容されるにおいです。

自分のわきのにおいから、この3つのにおいを感じるようなら、わきがの可能性があると考えてよいでしょう。

わきが体質の人の特徴

わきがの原因となる汗を出すアポクリン腺の数は、遺伝によって決まっています。このため、両親のいずれか、あるいは両方がわきがという場合は、その子どもがわきが体質を引き継ぐ可能性が高くなります。

中でも、人から体臭を指摘されたことがある、衣服のわきに黄色いシミが残るという場合は要注意。

もっとも、アポクリン腺の数が生まれつき多くても、それが活発に動いて汗を分泌していなければ、体臭はさほど気にならない人もいます。こうした遺伝によるアポクリン腺の数や活性度のほか、毛深い、脂性肌、汗かき、耳垢が湿っている、ストレスが多い、肉類や脂っこいものが好き、たばこを吸うといった体質や生活習慣も、わきがかどうかを判断する手がかりとなります。

 

わきがの体臭を抑えるためのわきが対策

アポクリン腺の数は生まれつきのものなので変えることができませんが、わきがのにおいを抑えるためにできる対策はたくさんあります。

食事の見直し

最初に取り組みたいのが食生活の改善です。

わきがのにおいの元となる物質は多くが脂質から作られるので、脂っこいもの、肉類や乳製品など動物性脂肪を多く含むものの摂り過ぎに注意してください。近年、日本人にわきがが増えているのは、西欧型の高カロリーの食事の影響といわれています。とりわけ、外食が多く、ファーストフードもよく食べるという人は要注意です。

また、暴飲暴食や夜遅く食事をするのも避けたい行為です。アルコールやタバコは、汗腺の働きを刺激するので、お酒はほどほどにして、できるだけ禁煙を心がけてください。

ストレスや疲れをためない

ストレスや疲労を溜め込むと、アポクリン腺の働きを活性化させてしまう要因になります。疲れがたまっていると感じたら、十分な睡眠をとって心と体を休ませてください。

また、ストレスをためこまないように、趣味や友人とのつきあい、運動や旅行を楽しむなど、忙しくても日常生活の中にリフレッシュするための時間を確保しましょう。

適度に汗をかく

わきがを気にしていると、できるだけ汗をかかないようにしがちです。しかし、適度に汗をかかないと、汗腺の働きが悪くなって、体内の老廃物をすっきりと排出することができません。たまに汗をかいた時に、溜まっていた老廃物が大量に排出されると、雑菌が繁殖して不快なにおいが強くなってしまいます。適度な運動を習慣にして汗を流すとともに、入浴はシャワーで済まさずにできるだけ湯船につかりましょう。

汗腺を正常に働かせるトレーニングになると同時に、疲労回復やストレス解消の効果も期待できます。

デオドラント製品を使う

自分にあったデオドラント製品を使うことは、とても有効なわきが対策になります。

デオドラント製品には、制汗、殺菌、消臭という3つの働きがあります。制汗作用のあるものを使えば、汗の分泌をある程度抑えることができ、においや衣類のわきのしみも軽減できます。さらに、殺菌作用を持つ成分で常在菌の活発な働きを抑えれば、においの発生を抑止できます。ただし、皮膚の健康維持に必要な菌まで殺菌してしまうことがあるので、使い過ぎに注意してください。また、使用後はしっかり洗浄しないと、成分が毛穴をふさいでしまいます。

消臭効果については、人によって体臭の度合いが異なるので、実際に使ってみて期待できる効果が得られるものを選ぶと良いでしょう。

わき毛を処理する

わき毛が濃い人は、処理を検討してみる価値があります。

わき毛には粘り気のあるアポクリン腺の汗が付着しやすいだけでなく、わき毛がのせいで蒸れてしまい、雑菌が繁殖しやすくなります。幾つかの処理方法がありますが、毛抜きで抜いたり、除毛クリームを使ったりすると、アポクリン腺を刺激してしまいます。かえって発汗が増えてしまうおそれがあるので注意してください。

メンズ脱毛エステサロンで脱毛するのが安全ですが、シェーバーでも肌に大きな負担をかけることなく処理できます。

病院で治療を受ける

さまざまな対策を実施してもあまり効果が得られない、においが気になって仕方ないという場合は、病院を受診することをおすすめします。

治療法には、薬を用いた治療、レーザー治療、手術があります。薬剤療法には、汗やにおいを抑える効果がある「塩化アルミニウム」の外用薬、発汗を促す神経伝達物質を抑制する「臭化プロパンテリン」の内服薬などが処方されます。

一方、雑菌は毛根に多く繁殖することから、わき毛の毛根とアポクリン腺にダメージを与えることで、におい発生の原因をなくしてしまうのがレーザー治療です。また、手術ではわきの下を切開して、アポクリン腺を除去します。わきがの度合いによって適用される治療法は異なり、健康保険が適用されないものもあるので、病院で納得できるまで相談することをおすすめします。

まとめ

食生活の変化などにより、従来は日本人には少ないとされていたわきがに悩む人が増加しています。誰にでもある単なるわきの汗臭さと混同されることもありますが、わきがの体臭が発生するメカニズムは、通常の汗のにおいとはまったく異なります。わきがの原因となるアポクリン腺の数は遺伝によって決まっているので、生まれつきわきが体質でない場合は、わきがになることはありません。一方、遺伝的にわきが体質の人でも、適切な対処法を実践することで、発汗を抑えたり、においを改善したりすることが可能です。