プロテインの副作用で体臭が強くなる?その理由とは

筋力トレーニングをするときに飲むプロテインには、副作用としていくつかの症状が現れる場合があります。その1つが体臭です。ただし、プロテインを飲むと必ずしも体臭が強くなる訳ではありません。正しく使用することで、体臭を強くすることなくプロテインのメリットを得られます。ここでは、プロテインによって体臭が強くなる理由と対策について解説します。

そもそもプロテインって何?

プロテイン=タンパク質

筋力トレーニングの効果がアップすると話題のプロテインですが、実は普段から摂っています。

プロテインは、日本語でタンパク質のことを指します。タンパク質は、皮膚や髪、筋肉、内臓などをつくっている成分で、肉類や魚類、卵、乳製品などに含まれています。普段からタンパク質を摂っていれば、プロテインを飲む必要はありません。しかし、筋力トレーニングなど運動を習慣づけている人は、運動をしない人よりも多くのタンパク質が必要だといわれているのです。そのため、栄養補助食品としてプロテインを飲むことが大切だとされています。

筋力トレーニングをしている方がプロテインを飲むことで、筋肉がつきやすくなるといわれています。これは、タンパク質が足りていないために筋肉がつきにくくなっているところに、タンパク質を補ったためです。つまり、プロテインそのものには、筋肉を増やす働きはありません。

 

プロテインの副作用で体臭が強くなる理由

プロテインを常用し始めてから体臭が強くなったことを感じている方は多いのではないでしょうか。プロテインは、普段から摂っているタンパク質なのに、なぜ体臭が強くなったのか疑問に感じている方もいるでしょう。プロテインによって体臭が強くなる理由を確認しておくことが大切です。

タンパク質はにおい物質の元となる

体臭の原因の1つに、アポクリン腺から分泌された汗が挙げられます。汗を分泌する汗腺には、ほとんどが水分で構成された汗を分泌するエクリン腺と、タンパク質や脂質などを含む汗を分泌するアポクリン腺があります。アポクリン腺に含まれるタンパク質や脂質を皮膚の常在菌が分解して、体臭を発生させるのです。タンパク質を過剰に摂ると、汗に含まれるタンパク質も増え、体臭が強くなると考えられます。

タンパク質は代謝を高め汗の分泌量を増やす

タンパク質には、代謝を高める働きがあります。そのため、汗の分泌量が増え、体臭が強くなるのです。アポクリン腺から出る汗に含まれるタンパク質の量も多くなるため、相乗効果によって明らかに体臭が強くなる可能性があります。

また、エクリン腺から分泌される汗も体臭を強くする原因となります。エクリン腺から分泌される汗そのものは、ほぼ無臭です。しかし、エクリン腺の汗が蒸発するときに、体臭を飛散させてしまいます。

腎臓に負担がかかりアンモニアを処理できなくなる

タンパク質を過剰に摂ると、腎臓に負担がかかります。腎臓は、全身を循環した血液に含まれる老廃物をろ過する内臓です。タンパク質が消化される際に生まれる老廃物もろ過してくれるのですが、あまりにも多量のタンパク質を摂ると、腎臓に大きな負担がかかり、機能が低下してしまうのです。

普段から、肉類や魚類、卵などを多く摂っている状況でプロテインを飲んでしまうと、それだけ腎臓への負担が大きくなります。特に、腎臓病を持つ方は注意が必要です。

腎臓の機能が低下すると、老廃物をろ過できなくなり、血液を介して全身へと回ります。その結果、汗などに老廃物が多く排出されてしまい、雑菌によって分解されることで体臭が強くなるのです。においの原因となる代表的な老廃物がアンモニアです。アンモニアは刺激が強いにおいであるため、体臭の大きな要因となります。

タンパク質の代謝に必要なビタミンB6を意識的に摂り、腎臓への負担を抑えましょう。ビタミンB6は、レバーやマグロ、カツオ、にんにく、ごま、大豆などに多く含まれています。これらの食品を肉や魚と一緒に摂ることをおすすめします。

腸内環境を悪化させにおいの原因となることも

タンパク質の摂りすぎは、腸内環境の悪化を招きます。腸内には、善玉菌と悪玉菌、どちらにも属さない日和見菌が生息しています。タンパク質を摂りすぎると、身体に吸収されなかったタンパク質が腸内へと送りこまれます。悪玉菌はタンパク質を栄養にして増加し、腸内細菌のバランスを崩してしまうのです。

腸内細菌のバランスが崩れると、腸が本来の役割を果たせなくなり、有害物質が発生します。有害物質には、体臭の原因となるものも含まれるため、腸内細菌のバランスが崩れることは体臭の悪化に繋がるのです。

また、便秘や下痢などお腹の調子も悪くなります。健康的な便は、黄色から褐色がかったバナナのような形で柔らかいものです。また、においはあっても悪臭はありません。問題なく便が出ているように思えても、黒くて臭い便が出た場合は、腸内細菌のバランスが崩れている可能性があります。

腸内細菌のバランスを整えるために、タンパク質が足りている状態でプロテインを飲むことは避けましょう。また、ヨーグルトやチーズなどの発酵食品を摂って、善玉菌を増やすことが大切です。腸内細菌のバランスが崩れると、発がん性のある物質が作られるため、体臭以外のトラブルにも繋がります。

 

プロテインは正しく摂ることが大切

プロテインは、過剰摂取によって生命に危険が及ぶような心配はほとんどありませんが、適切な量を摂ることが大切です。腸内細菌のバランスの乱れや腎機能の低下などは、間接的に生命に危険が及ぶ病気に繋がります。プロテインの量と、摂る目的を明確にしましょう。

プロテインの目安摂取量

プロテインの摂取量の目安は、体重1kgあたり0.9gとされています。体重が70kgであれば、64gのタンパク質が目安です。ただし、運動習慣がある人は、約1.5~2倍のタンパク質が必要といわれています。例えば、体重70kgで64gのタンパク質が目安になっている場合、運動習慣がある人は96~128gのタンパク質が必要ということです。これだけ多くのタンパク質を食事だけで補うことは難しいかもしれません。

食事で不足した分を補う目的で摂ろう

プロテインの目的は、不足しているタンパク質を補うことです。つまり、運動習慣があるために多くのタンパク質が必要な人がプロテインを飲むのです。100gあたりのタンパク質の含有量は、牛ヒレ約20g、豚バラ約15g、大豆約35g、鶏卵約12gです。体重70kgで運動習慣がある人は96~128gのタンパク質が必要とされていますが、これは牛ヒレ400g、大豆300g、鶏卵8個程度に相当します。これだけの量を摂ろうとした場合、お腹が膨れて野菜や白米などをしっかり食べられない可能性があります。 そうなると、健康にも悪影響が及ぶことになるでしょう。

また、タンパク質を多く含む食品は脂質も多く含んでいるため、摂りすぎると肥満のリスクが高まります。プロテインはタンパク質だけしか含まれておらず、水などに溶かして飲みます。そのため、脂質の摂りすぎで肥満になったり、お腹が膨れて様々な食材を摂れなくなったりすることを避けられるのです。

 

まとめ

プロテインと言えば健康食品のようなものをイメージするかもしれませんが、ただのタンパク質です。少量でタンパク質をしっかり補うことができるため、摂りすぎてしまうリスクがあります。タンパク質の摂りすぎは体臭の悪化を招く可能性があるため、自分に必要な量を確認したうえで飲むことが大切です。

普段から筋力トレーニングなどの運動習慣がある人は、プロテインを飲まなければタンパク質の必要量を満たせない場合があります。無理に食事からタンパク質を摂ろうとすると、栄養の偏りや肥満のリスクが高まるため、プロテインをうまく活用しましょう。