体臭は食べ物で変わる? 体臭を強くする食べ物と改善に役立つ食べ物

体臭が気になるとき、誰もが考えるのはこまめにシャワーを浴びて体を清潔に保ったり、デオドラント製品をあれこれ使ったりすることです。こうした対策は確かに効果的ですが、手軽に取り組めて体の内側から効く対策があります。それは、食べ物に注意すること。食生活に気をつければ体臭が抑えられ、シャワーやデオドラント製品の効果もいっそうアップします。

体臭と食べ物はどう関係する?

食事によって体臭を抑えるためのポイントは、発汗を促す成分やにおいの元となる成分を摂り過ぎないことです。

タンパク質と体臭の関係

タンパク質は三大栄養素の一つで、健康を維持するために欠かせません。しかし、大量に摂り過ぎると、体臭に好ましくない影響を与えます。

食事をすると汗が出たり、体温が上がったように感じたりします。こうした現象は「食事誘導性熱代謝」と呼ばれ、食べ物を消化するためにさまざまな臓器が活動しているために起こります。タンパク質は他の栄養素と比べて消化により多くのエネルギーが必要なので、盛んに食事誘導性熱代謝が行われます。その結果、食後の発汗が増えて、汗が原因となる体臭のリスクが高くなります。

さらに、タンパク質が分解されると、強いにおいを持ったアンモニアが発生します。体が健康な状態なら、アンモニアは肝臓、腎臓を経て尿として排出されます。しかし、疲労や加齢などで内臓の働きが低下していると、血液の中に混入して汗のにおいや口臭に影響します。

乳製品と体臭の関係

牛乳やヨーグルトなどの乳製品は体臭と関係がないように思えますが、摂り過ぎると悪影響を与えます。

冷たい牛乳を飲んでおなかゴロゴロした経験はありませんか?これは、多くの乳製品に含まれる「乳糖」という成分が、うまく消化できないために起こる現象で、乳糖不耐症と呼ばれています。日本人はもともと欧米の人に比べて乳糖を消化するための酵素が少なく、その上、年齢を重ねると酵素が少なくなります。このため、適量なら大丈夫でも、大量に乳製品を摂ると、多くの人はお腹の不調を感じます。きちんと消化されなかった乳糖は大腸の中で腐敗。悪臭を持った有害物質を発生して、体臭の原因になります。

さらに、乳糖の腐敗によって腸内環境が悪化すると、肝臓の機能にも悪影響が及んで解毒機能が低下。増加した有害物質は血液に乗って全身を巡り、体臭としてにおいます。

食品添加物と体臭の関係

着色料や香料、保存料や防腐剤といった食品添加物にも注意が必要です。こうした添加物は化学的に合成された物質です。体の中に入ると免疫系が「有害な異物」と見なして、外敵と戦うために活性酸素という物質が大量に作られます。

活性酸素は本来、ウイルスなどの侵入から体を守る大切な役割を持っています。しかし、増え過ぎると問題のない細胞にまで攻撃をしかけて、細胞の酸化を招いてしまいます。酸化した細胞は強い悪臭を持ち、体臭や加齢臭の原因になります。

 

体臭を強くする食べ物

食べ物に含まれる栄養素や成分が体臭に影響を与えることはわかりました。では、具体的にはどんな食べ物を避けるべきなのでしょうか。

肉類

体臭に好ましくない影響を与える食品として、真っ先に挙げたいのが肉類です。肉類にはタンパク質が豊富に含まれています。このため、消化に多くのエネルギーが必要で、体温が上昇して汗をかきやすくなります。その上、体内で分解される際には、悪臭のアンモニアが生成されます。体臭が気になる人は、肉類はできるだけ控えることをおすすめします。

とはいえ、タンパク質は健康維持のために欠かせない三大栄養素の一つでもあるので、魚や大豆製品でしっかりと補給するようにしましょう。

動物性脂質

動物性脂質を摂り過ぎると、皮脂の分泌が盛んになります。皮脂は皮膚や髪をダメージから守ったり、乾燥を防いだりする大切な役割を持っていますが、増え過ぎると体臭の原因になります。

皮脂が酸化されると、ノネナールという加齢臭の元となる物質が作られます。また、頭皮の皮脂が過剰になると、毛穴に詰まり、細菌が繁殖してにおいが発生します。中には、皮脂が増え過ぎて、脂漏性皮膚炎を招いてしまうケースもあります。体臭が心配な人は肉類や乳製品のほか、バターやラードを使って作る料理にも注意してください。

にんにく

にんにくは、口臭が気になる食べ物の代表格ですが、体臭の原因にもなることをご存知でしょうか?

にんにくの臭いの元はアリシンという成分です。にんにくのほぼ全部の細胞にはこのアリシンの原料が含まれていますが、成分自体は無臭です。アリシンはにんにくが外敵から身を守るために作り出すと考えられ、にんにくを切ったり、すりおろしたりすると細胞が壊れ、酵素の働きによって作られます。にんにくを食べると、まずアリシンのにおいが口臭の原因になります。

さらに、お腹の中に入ったにんにくは腸から吸収され、血液に乗って全身を巡ります。肺に入ると息に混じって口臭の原因になり、皮膚の表面から汗などと一緒に出ると強い体臭が発生します。アリシンのにおいは食後16時間も続くと考えられているので、翌日にデートがある、大事な面会があるという場合は避けるべきです。

辛い食べ物

辛い食べ物にも注意が必要です。経験的に多くの人が実感しているように、辛いものを食べると、発汗が促されて大量の汗が出ます。この汗自体には問題はありませんが、汗をかいたままにしていると、皮膚の常在菌と結びついて汗臭い体臭の原因になります。辛い食べ物が好きな人は、かいた汗をすぐ拭けるように、汗拭きシートなどを用意しておくことをおすすめします。

お酒

お酒好きには耳の痛い話ですが、アルコールも体臭に悪影響を与えます。お酒を飲むと、アルコールは分解されてアセトアルデヒドという成分が作られます。この成分が血液に乗って全身を巡り、肺や皮膚から外に出ることで体臭が発生するのです。

さらに、アルコールには利尿作用があるので水分不足になりやすく、口の中が乾いて口臭の原因にもなります。予防するためには、何よりも飲み過ぎないことが大事です。アルコールの処理を一手に引き受けている肝臓に負担をかけないように、適量を守り、休肝日を設けましょう。

 

体臭対策によい食べ物もある

体臭対策のために控えたい食べ物がある一方で、積極的に摂ることで体臭対策に役立つ食べ物もあります。

抗酸化食品

抗酸化食品とは、ビタミンA(β−カロテン)、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなど、活性酸素による細胞の酸化を抑える成分が豊富に摂れる食品のことです。ストレスや食品添加物、環境ホルモンなど、現代の生活には活性酸素の発生につながる要因がたくさんあり、活性酸素と無縁で暮らすのは難しいのが現状です。しかし、増え過ぎた活性酸素は細胞の酸化、体臭の悪化を招き、老化やさまざまな生活習慣病の原因になることもわかっています。抗酸化食品を積極的に摂って、細胞の酸化を食い止めましょう。

<代表的な抗酸化食品>

トマト、アーモンド、緑黄色野菜、大豆、赤ワイン、ゴマ、キャノーラ油

アルカリ食品

体の中が酸性になっていると、抵抗力が低下して乳酸などの老廃物が溜まり、体臭が強くなります。体臭対策のためには、体の中をアルカリ性に保つことが必要なのです。

体をアルカリ性にするためには、酸性の食べ物を食べ過ぎないこと、アルカリ性の食べ物を積極的に摂ることが大事です。肉類は酸性食品で、体臭を悪化させるタンパク質や動物性脂肪をたくさん含んでいるので、できるだけ控えてください。

一方、毎日の生活の中で摂りやすいアルカリ食品は、梅干しや海藻類など。メカブやモズクといった海藻類には、食物繊維も豊富に含まれているので腸内環境を整える効果も期待できます。さらに、海藻のネバネバ成分のフコイダンには、体臭を抑える働きもあります。

腸内環境を整える食品

腸の悪玉菌が増えて腸内環境が悪化すると、体臭の原因になったりにおいが強くなったりします。腸内環境を整える食べ物を積極的に摂って、腸の善玉菌を増やしましょう。善玉菌は腸内で悪臭成分が発生するのを抑え、においの元となる老廃物を便と一緒に体の外に排出します。

おすすめしたい食べ物は、野菜、海藻類、きのこなど食物繊維が豊富なものや、乳酸菌が豊富なヨーグルトや味噌や漬物といった植物性の発酵食品などです。

 

まとめ

食べ物は体臭と密接な関係にあり、食事の内容によって体臭が強くなったり、改善されたりします。現代の食生活は欧米化して、体臭の原因となる肉類や脂っこいものの摂取量が増えています。ファーストフードや加工食品を摂る機会も多く、食品添加物による細胞の酸化から、体臭が発生するおそれもあります。体臭が気になるのなら、まずは毎日の食生活を見直して、変えられる部分から改めていきましょう。