体臭は肉の食べ過ぎのせい?肉食と体臭の関係

DANVI読者の中には、肉料理が大好きな方も多いことでしょう。お肉は、美味しい食べ物の代表格。エネルギー源でもあり、仕事への活力を与えてくれます。 ただ、そのお肉が体臭の原因になると聞いたらどうでしょうか?そう、お肉の食べ過ぎにより、体が臭くなる場合があるのです。なぜ、お肉の摂取が体臭に影響するのでしょうか。お肉と体臭の関係に迫ります。

肉食で体臭が強くなる理由

冒頭で述べたとおり、お肉の食べ過ぎは体臭に影響を与えます。なぜ肉食で体が臭くなるのか、理由を見ていきましょう。

消化される際のエネルギー消費で汗をかきやすくなる

肉を食べると、消化吸収の際に大きなエネルギー消費が起こり、汗をかきやすくなります。分泌されたばかりの汗は、基本的に無臭。ただし、拭いたり洗い流したりせずに放置した汗は、細菌に分解されてにおいを放ちます。つまり、体臭がキツくなるのです。

なぜ、肉を食べるときに大きなエネルギー消費が起こるのかというと、タンパク質が多く含まれているからです。食事で生じる消費エネルギーは、「DIT(食事誘導性熱代謝)」という指数で示されます。たとえば脂質の場合だとDITは4%。これに対して、タンパク質のDITは30%です。 DITが高い食品を摂ること自体は、悪いことではありません。DITの高い食事を摂ると、内臓が活発に働いて代謝がアップします。ただし、お昼時にDITの高い肉をたくさん食べると、たくさんかいた汗によって体臭がキツくなるので要注意です。

皮脂の分泌量が多くなる

脂肪分を多く含む肉を食べ過ぎると、皮脂の分泌量が増加します。吸収しきれない動物性脂肪が血液を経由して、皮脂となって分泌されるのです。皮膚から分泌された皮脂は、酸素に触れると酸化して脂っぽいにおいを放ちます。

付け加えると、皮脂が過剰に分泌されると、顔が脂っぽくなってテカリます。テカったオイリー肌には、清潔感がありません。このため、見た目の相乗効果によって、体臭を実際以上にキツく感じさせます。

腸内環境が悪化する

肉の食べ過ぎは、腸内環境を悪化させます。悪玉菌の増加を招いて、腸内の細菌バランスを崩してしまうのです。 腸内で悪玉菌が増えると、大量発生したアンモニアや腐敗菌などの有害物質が血液に乗って全身に運ばれます。その結果、汗や皮脂に混じった有害物質により、強い体臭が発生。肌の状態も悪くなり、においと見た目のダブルパンチで不潔感がアップします。

ちなみに、肉の食べ過ぎが続くと、便のにおいも強くなります。いつもより臭く、かつタールのような色をした便が出たら要注意。食事の偏りによって、腸内の善玉菌が減っている可能性があります。 もうひとつ注意したいのが、便秘です。悪玉菌の増加で腸の働きが弱くなると、便秘になる可能性が高まります。肉の食べ過ぎで便秘になると、においの強い便が腸に蓄積。腸壁からしみ出した便臭は、キツイ体臭として皮膚から放たれます。

肝臓や腎臓の負担となる

肉の食べ過ぎは、肝臓や腎臓に負担をかけます。肝臓や腎臓の機能が低下すると、においの原因物質の分解が滞りがちに。結果的に体臭が強くなります。

肝臓や腎臓と体臭との関係について、少し詳しく触れておきましょう。肉のタンパク質が消化で分解されると、においの原因物質である「アンモニア」が発生します。このアンモニアを分解するのが肝臓です。 肝臓に送られたアンモニアは、「オルニチンサイクル」という働きによって毒性の弱い「尿素」に変換されます。 尿素の最終処理を行うのが肝臓です。尿素は腎臓で老廃物が取り除かれて、不要な水分とともに尿として排出されます。以上が、正常なアンモニアの排出過程です。

肉の食べ過ぎで肝臓や腎臓の働きが低下すると、上記の排出過程が正常に行われなくなります。アンモニアの分解が遅れたり、尿素のろ過機能が低下したりするのです。 その結果、アンモニアや尿素が体内に残り、その一部は血液に乗って皮膚からにおいを放ちます。簡潔にいうと、体がアンモニア臭くなります。アンモニア臭といえば、硫黄のにおい、もしくは流さずに放置された小便のにおいです。誰が嗅いでも、よいにおいではありません。

消化不良になることがある

肉の食べ過ぎは、胃腸の消化不良を招く場合があります。大量のタンパク質が胃袋に長くとどまり、消化機能を妨げる場合があるのです。胃袋の中に食べ物がとどまると、消化で発生した腐敗臭が口臭や体臭に混じってしまいます。

ではなぜタンパク質は、胃袋に長くとどまるのでしょうか。答えは、タンパク質の構造にあります。肉に含まれるタンパク質は、ほかの成分と比べて構造が複雑。このため、分解や吸収に時間を要します。 おなじエネルギー源である炭水化物と比べると、タンパク質の消化にかかる時間は2時間ほど長いとされています。といっても、炭水化物とタンパク質に優劣はありません。 炭水化物は短期的なエネルギーとして活用され、タンパク質は持久性のあるエネルギーとして使われます。つまり、両者ともに必要性は同等です。

以上の解説からわかるとおり、タンパク質は体に悪い栄養分ではありません。そもそも人体の大部分は、タンパク質で構成されています。タンパク質なくして、健康な生活はあり得ません。 ただし、短時間でのタンパク質の摂りすぎには要注意。前述のとおり体臭の原因となりますし、内臓疲労を引き起こす場合もあります。お肉の摂取は、常識的な量で行うよう心がけてください。

 

体臭を予防するために!肉を食べるときの対策

肉の食べ過ぎは、体臭の原因になります。とはいえ、美味しいお肉を食べることが、至上の喜びであることも事実。体臭を予防しつつお肉を食べるための、対策法をチェックしてみましょう。

食物繊維もたくさんとる

肉を食べる際に「食物繊維」の摂取も心がけると、体臭を予防できます。食物繊維には、老廃物やにおいの原因物質を体外に排出する働きがあるからです。 また、 食物繊維を多く含む食材を摂ると、悪玉菌が減って腸内環境のバランスが保たれます。結果的にくさい便の発生を抑えられますし、便秘も起こりにくくなります。つまり食物繊維は、腸内で体臭の発生を防いでくれるのです。

食物繊維には、「水溶性」と「不溶性」の2種類があります。推奨されている両者の摂取バランスは、水溶性1に対して不溶性2です。水溶性と不溶性、それぞれの食物繊維は、以下のような食品で摂取できます。

・水溶性・・・海藻類、山芋、バナナなど

・不溶性・・・サツマイモ、大豆、ゴボウなど

多くの日本人は、食物繊維が不足しがちです。肉を食べるときだけでなく、ふだんから食物繊維の積極的な摂取を心がけてください。

芳香成分のある食べ物を一緒にとる

肉と一緒に芳香成分をもつ食材を摂ることで、体臭の発生を抑えられます。

たとえばタマネギ。香味野菜であるタマネギには、タンパク質の分解を助ける「アリシン」という成分が含まれています。 アリシンによってタンパク質が効率よく分解されると、消化が促進されて、においの原因物質が胃に残りにくくなります。 アリシンで得られる効果は、これだけではありません。アリシンには整腸作用があり、腸内環境を整えてくれます。腸内環境の正常化が体臭予防につながることは、先に述べたとおりです。

なおアリシンは、長ネギや大根、ニラなどにも含まれています。肉料理を食べる際は、これら食品の摂取も心がけてください。

代謝を高めるビタミンB群を一緒にとる

肉とともにビタミンB群を含む食品を摂取すると、体臭の発生を抑えることができます。ビタミンB群にはタンパク質や脂質の代謝を高める働きがあり、消化を促進させてくれるのです。 お肉を食べる際に、とくに摂取を心がけたいのは「ビタミンB6」と「ビタミンB2」です。

ビタミンB6は、タンパク質の代謝に不可欠な栄養素。一方ビタミンB2には、脂質を代謝して細胞の成長を促す働きがあります。 ビタミンB6とB2は相性がよく、互いの効果を高めあう性質を備えています。お肉を食べる際は、以下のような食品も摂取して、ビタミンB6およびB2を補給してください。

・ビタミンB6・・・ニンニク、アボカド、ブロッコリーなど

・ビタミンB2・・焼き海苔、納豆、アーモンド、まいたけなど

これら食品の摂取は体臭を遠ざけ、タンパク質や脂質のエネルギー変換をサポートしてくれます。

 

まとめ

お肉を食べること自体は、健康に悪い行為ではありません。男性らしい体づくりや、仕事のためのエネルギー補給に、お肉は役立ってくれます。とはいえ、お肉の摂取によるキツい体臭は避けたいところ。今回解説した内容を参考にして、お肉を上手に摂取してください。