体臭に気づかないのはなぜ?体臭放置の危険性

体臭がきつい人は、なぜ自分の体臭に気づけないのでしょうか。そして気づかないまま体臭を放置してしまうと、思いもよらない危険に身を晒してしまうことがあることをご存知でしょうか。この記事では気づけない理由や放置することの危険性、セルフチェック方法などを解説していきます。

自分の体臭は気づかない?

どんなに臭かったとしても人間は自分の体臭に気づくことはできないのです。最も身近な匂いのはずである体臭に気づけないとはどういうことでしょうか。

体臭に気づかないのは嗅覚の慣れ

人間が自分の体臭に気づくことができないのは「順応」と呼ばれる嗅覚の慣れによるものです。では、なぜ順応が起きるのでしょうか。

動物は匂いで危険を察知する本能があります。それは人間でも同様です。普段と異なる匂いを嗅ぐことで異常が近づいていることを判断し、危険を回避する行動を取るように体ができています。日常的に感じる匂いを意識できてしまうと、危険な匂いがしたときの判断を鈍らせてしまうことになります。

命を危険にさらさないために匂いをフィルタリングする必要があり、それが順応という体の機能なのです。

 

体臭に気づかないまま放置することの危険性

気づかないまま体臭を放置することは、さまざまなリスクやトラブルの元になります。少々体が臭い程度なら放っておいても大丈夫だろうという考えは禁物なので注意しましょう。

体臭の悪化

自分の体臭に気がつかないまま放置してしまうと、ますます体臭が悪化してしまいます。

体臭の主な原因は、皮膚の表面にいる常在菌が汗や皮膚を栄養源にして増殖することにあります。また年齢を重ねるごとに強くなっていく加齢臭は、皮脂が酸素と結びつくことによって発生する匂いです。

これらを軽減させるには、匂いの種類に応じた対策を取る必要があります。しかし自分の匂いに気がつかないことには有効な対策を取ることはできないでしょう。結果として匂いの原因が放置されることとなり、体臭はどんどん強くなっていってしまうのです。

無自覚でスメハラ加害者になることも

あなたは自分の体臭に気づかず、知らないうちにスメハラ加害者になっているかもしれません。

スメハラというのはスメルハラスメント、つまり匂いによる嫌がらせのことです。セクハラやパワハラと同じく、自分ではそうしているつもりがないのに加害者となっているので悪質です。むしろ臭い張本人を気遣ってしまうぶん、セクハラやパワハラよりもある種タチが悪いかもしれません。臭くて迷惑しつつも張本人が気の毒ですし、セクハラやパワハラのように公に訴えることができないからです。まさか体臭が臭いからと賠償請求なんてできませんよね。それに周囲に迷惑をかけている匂いは病気によるものかもしれません。

そんなスメハラの加害者にならないためにも、セルフチェックを行い自分の匂いをしっかりと自覚するべきです。そして自分が臭いと確認できたなら、しかるべき対応をとって周囲へ配慮するように努力しましょう。

重大な病気が隠れている可能性

体に重大な病気が隠れているため、それを知らせるサインとして体臭に現れることがあることをご存知でしょうか。

現在のような精度の高い検査機器・診断機器が登場する以前は、医師たちは匂いで特定の病気を診断してきました。中世ヨーロッパで大流行した伝染病ペストについても「腐ったりんごの匂いがする」と記録に残されています。

病気になると、体内で健康時とは違った物質が分泌されるなどの変化が起こり、その匂いが排泄物や汗、息に含まれて体臭化することは近年になってわかってきました。昔の医師が体臭で病期診断を行っていたことは決して的外れなことではなかったのです。

病気特有の匂いについては、代表例として以下のようなものがよく知られています。

・甘い匂い:糖尿病、メープルシロップ尿症

・腐敗臭:胃腸障害、肝機能障害、慢性副鼻腔炎、歯周病、トリメチルアミン尿症

・酸っぱい匂い:胃腸障害

・カビ臭:フェニルケトン尿症

・アンモニア臭:腎機能障害

・大便臭:便秘

近年ではがん発見のために犬の嗅覚や線虫の反応を利用した診断方法の研究が進められています。これもがんに特有の匂いがあり、犬や線虫がその匂いを探知できるからだといわれています。

自分の体臭に気づかないままだと、こういった病気を見逃してしまうかもしれませんね。発見が遅れると命にかかわる病気も中にはあるので、体臭を気づかないままにしておくのではなく、常日頃から気づくための努力をしたいものです。

 

自分の体臭に気づくために

普通にしていたら気づけない自分の体臭は「セルフチェック」「体臭チェッカー」「病院」で調べることが可能です。自分の体臭は積極的に知ろうとしなければ自覚できません。これらの検査方法を使って、自分の体臭と客観的に向き合ってみてはいかがでしょうか。

自分でできる体臭チェック方法

自分でできる体臭チェックには3つの方法があります。3つの方法とは「脱いだ服の匂いを嗅ぐ」「頭皮の匂いを嗅ぐ」「息の匂いを嗅ぐ」です。これらの方法を用いることで、日常では気づきにくい自身の体臭について確かめることができます。

その3つの方法について具体的なやり方をご説明しましょう。

・脱いだ服の匂いを嗅ぐ

簡単ですが確実な方法です。服を脱いだら直接服の匂いを嗅ぎます。脇の下など汗を吸収している部分はとくに匂いが濃密になっているのでわかりやすいでしょう。

・頭皮の匂いを嗅ぐ

指を頭皮に擦りつけ、その指先についた匂いを嗅ぎます。髪の毛を擦っても体臭はわからないので、しっかりと地肌を擦ることがポイントです。指先に他の匂いがついていると体臭がわからなくなるので、擦る前には匂いが残らないようにお湯だけでしっかりと汚れを落としてください。

・息の匂いを嗅ぐ

手で口を覆って息を吐き、そのまま鼻で吐いた息を吸い込みます。単純ですが最も口臭がわかりやすい方法です。他にも、匂いを嗅ぎやすい腕など体の部分を舐めて、その匂いを嗅ぐ方法もあります。また舌を擦ったスプーンの匂いを嗅ぐ方法も有効な手段です。

体臭チェッカーや体臭測定キットを利用する

体臭チェッカーや体臭測定キットなど、機器を用いた方法なら先入観に惑わされずに自身の体臭を知ることができます。

体臭チェッカーは体臭を手軽に調べられる携帯サイズの機器です。匂いの悩みが多いわきの下や足の裏、耳の後ろ、頭の匂いを判定します。20秒程度の短時間で結果が出るので、ちょっとした合間に調べることができて便利です。

体臭測定キットはサンプラーと呼ばれる小さな匂い採取機を検査機関に送付して調べてもらうものです。匂いの採取には5時間ほどサンプラーを装着しなければなりませんが、指先程度のサイズなので生活する上で邪魔にはなりません。採取したサンプラーを郵送すれば1週間ほどで結果が返送されてきます。体臭成分の最大52成分を分析でき、最大で12種類の匂いについて判定してもらえます。

病院で相談する

セルフチェックや体臭チェッカーを使用しても納得できない場合は、病院で医師に相談してみるという手段が残されています。医師が相手なら気兼ねなく自分の匂いについて指摘してもらえるので、客観的に自分の体臭を知るにはよいでしょう。

もし問題となる体臭であることが分かれば、そのまま治療の相談ができることもメリットです。病気が体臭の原因である場合もあるので、そのようなケースを考えると心強いのではないでしょうか。

 

まとめ

自分の体臭を気がつきにくい理由と、匂うまま放置したときのリスク、セルフチェックの方法について解説してきました。体臭は周囲に迷惑を与えるだけではなく、体が危険を知らせるサインにもなっていることがわかりました、この記事が自分の体臭について考える機会となれば幸いです。ぜひご紹介したセルフチェック方法で、自分では気づきにくい体臭について日頃から確認してみてください。