ヒゲ脱毛の施術を受けると、すぐにヒゲがなくなると思っている方は多いのではないでしょうか。実は、施術後すぐにヒゲが抜けるわけではないのです。また、ヒゲ脱毛は一切のリスクを負わずに受けられるわけではなく、肌の状態が変化するため、適切に対処する必要があります。ここでは、ヒゲ脱毛を受けた直後のヒゲと肌の状態について解説します。
目次
ヒゲ脱毛直後の状態
ヒゲ脱毛直後は、脱毛前の状態と全く異なります。これまで通りのケアでは不十分で、様々な刺激を避ける必要があります。
ヒゲ脱毛直後の肌はダメージを受けている
ヒゲ脱毛の直後は、肌がダメージを受けています。ヒゲ脱毛で使用するレーザーは、ヒゲの黒色にだけ反応します。そのため、肌はダメージを受けないと思っている方もいるでしょう。実は、肌の色を作っている色素とヒゲの色を作っている色素は同じものなのです。そのため、肌にも少なからず反応してダメージを与えてしまいます。
また、ヒゲに溜まった熱が周囲の肌へと広がることによってもダメージを受けます。 サロンの光脱毛よりもクリニックの医療レーザー脱毛の出力のほうがより高く、肌へのダメージも大きくなっています。そのため、光脱毛を受けた直後は少しの赤みで済み、医療レーザー脱毛を受けた後は強めの赤みが現れることがあるのです。
ヒゲ脱毛直後はまだヒゲが毛穴に残っている
ヒゲ脱毛を受けた直後は、レーザーの熱エネルギーによって発毛組織がダメージを受け、ヒゲも抜けやすくなっています。しかし、施術直後はヒゲが毛穴に残っている状態です。そのため、照射後すぐにヒゲが抜けなくても、照射漏れだとは限りません。しばらくすると、ヒゲが抜け落ちるので、むやみに触らないようにしましょう。
ヒゲが抜けないからといって刺激すると、毛嚢炎などのトラブルのリスクが高まります。そうなれば、肌の見た目が悪くなり、脱毛のメリットを感じにくくなるでしょう。
ヒゲ脱毛直後に起こり得るトラブル
ヒゲ脱毛の直後には、赤みやむくみ、毛嚢炎、火傷、どろぼうヒゲなど様々なトラブルが起こる可能性があります。適切に対処するために、それぞれの症状を確認しておきましょう。
赤み・むくみ
ヒゲ脱毛直後には、炎症性浮腫という赤みやむくみを伴う症状が現れることがあります。自然に消失することがほとんどですが、肌が弱い方の場合は数日続きます。ヒゲは、他の部位と比べて毛が太くて濃いため、それだけ炎症性浮腫がでやすくなっています。すぐに抑えることはできないため、赤みやむくみがなくなるまではマスクを装着して過ごすといいでしょう。
毛嚢炎
毛嚢炎は、白いポツポツとした湿疹や赤い湿疹が起こる状態です。脱毛によって肌の防御機能が低下して、普段であれば問題にならないような細菌が毛穴に侵入してしまい、炎症が引き起こされることがあります。肌の防御機能が低下している方は、それだけ毛嚢炎が起こりやすくなっています。ただの赤みとは違い、毛穴に侵入した細菌は自然に取り除かれないため、放置すると悪化する可能性があります。
火傷
発生頻度は多くありませんが、赤みを通り越して火傷を負うケースがあります。強い赤みやヒリヒリ感などが起こります。見た目だけではなく痛みによって生活に支障をきたすこともあるでしょう。
火傷が起こる原因は、照射出力を上げすぎていることです。出力を上げれば、それだけ脱毛効果も高くなりますが、肌へのダメージが大きくなります。そのため、適切な出力を見極めて照射する技量と経験がスタッフに求められるのです。
人によって肌の防御機能がどれだけ強いか、レーザーに対してどのような反応をするか、などが異なります。 カウンセリングの際に、こういった個人差がある項目を確認し、最適な出力で照射する必要があるのです。十分な技術を持っているかどうか照射前に確認することは難しいため、実績豊富なサロンやクリニックで受けることをおすすめします。そして、火傷が起きたときは速やかにクリニックを受診して処置を受けることが大切です。
どろぼうヒゲ
脱毛の熱エネルギーによってダメージを受けたヒゲは、毛穴に残ります。そして、青ヒゲのようにポツポツとした見た目になるのです。漫画に登場する泥棒のようなヒゲになるため、一般的に「どろぼうヒゲ」と呼ばれています。
どろぼうヒゲは自然になくなるため、特に対処する必要はありません。どろぼうヒゲになるかどうかは、実際に脱毛を受けなければわからないので、あまり心配しすぎないようにしましょう。
増毛化・硬毛化
脱毛の施術を受ければ、次第にヒゲが抜けるはずですが、中にはヒゲが太く濃くなってしまう方もいます。これは、増毛化・硬毛化という症状で、詳しいことはわかっていません。そのため、増毛化・硬毛化したときに適切に対処することが大切です。
症状が現れたヒゲに再照射することで、脱毛効果を得られるといわれています。そのため、サロン・クリニックによっては再照射を無料で行っています。 焦ってシェービングなどをすると、脱毛後のデリケートな肌がダメージを受けてしまうため、まずは施術を受けたサロン・クリニックに相談しましょう。
トラブルが起きたときの注意点・対処法
脱毛後のトラブルは珍しいことではありません。適切に対処すれば大きなトラブルに繋がる心配もほとんどないのです。そのため、適切な対処法と注意点を確認しておくことをおすすめします。
炎症が起きているときは冷やす
赤みは炎症が起きている状態です。保冷剤や濡れタオル、氷水を入れたビニール袋などで患部を冷やしましょう。冷やしすぎても炎症は早く治まらないので、気持ちがいいと感じる程度に冷やしてください。逆に、患部を温めると炎症が強くなり、治るまでに時間がかかってしまいます。入浴や激しい運動など身体を温める行為は避けましょう。
冷やしても対処できないほどの痛みがある場合は、早めにクリニックを受診してください。火傷になっており、適切な処置が必要な可能性があります。
処方された薬で対処する
クリニックで脱毛を受けた場合は、赤みがでていなくても薬を処方してもらえることがあります。赤みがでる前に塗っても、赤みがでてから塗っても、どちらでも問題ありません。薬で炎症を抑えることで、赤みが早く治まります。
ステロイド外用薬を処方されることがありますが、一時期副作用について問題になったため、使いたくないという方もいるでしょう。短期間の使用に留めれば、副作用の心配はほとんどありません。正しい量を正しい方法で塗れば、数日間の使用で済むでしょう。
どろぼうヒゲになってもヒゲを自分で抜かない
どろぼうヒゲを早く解消したいからといって、毛抜きなどで抜こうとしてはいけません。毛抜きではどろぼうヒゲを抜くことはできず、肌を傷つけてしまいます。脱毛後の肌はデリケートであるため、どろぼうヒゲが解消されないうえに肌トラブルが起きてしまう可能性があるのです。
どろぼうヒゲは放置すれば自然に解消されるため、できるだけ触らないように過ごしましょう。気になる場合は、人と会うときや外出時にマスクをつけるなどしてください。部分的などろぼうヒゲの場合は、小さなガーゼを当てておいてもいいかもしれません。
まとめ
ヒゲ脱毛を受けてすぐにヒゲが生えなくなるわけではありません。脱毛直後はヒゲが毛穴に残っており、肌は刺激を受けやすくなっています。正しく対処しなければ、肌トラブルが起きてしまうでしょう。
赤みは冷却で対処して、必要に応じて薬を塗りましょう。毛嚢炎は処方されている薬で対処できないため、クリニックを受診する必要があります。どろぼうヒゲは、自然に解消されるので特に対処する必要はありません。
このように、脱毛後のトラブルの種類は様々です。 ヒゲ脱毛直後は肌が刺激を受けやすくなっているため、できるだけ刺激を避けて過ごすようにしましょう。